...姉の下枝に我を娶(めあ)わせ後日家を譲るよう...
泉鏡花 「活人形」
...翌朝(あした)まで眼を塞がずに僕が下枝を連れて来るのを御覧なさい...
泉鏡花 「活人形」
...「あれはたしかに下枝の姿だ……いや...
泉鏡花 「活人形」
...下枝をどこへ遁(にが)した...
泉鏡花 「活人形」
...と得三は下枝に責め問い...
泉鏡花 「活人形」
...下枝は少しも悪怯(わるび)れず...
泉鏡花 「活人形」
...下枝は無念さ遣る方なく...
泉鏡花 「活人形」
...下枝は左の方(かた)に行きぬ...
泉鏡花 「活人形」
...きゃッと魂消(たまぎ)る下枝の声...
泉鏡花 「活人形」
...二階には下枝の悲鳴頻(しきり)なり...
泉鏡花 「活人形」
...これは下枝を肩に懸けて...
泉鏡花 「活人形」
...下枝(しづえ)に白和幣(しろにぎて)青和幣(あをにぎて)を取り垂(し)でて一五...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...下枝(しづえ)は 人取り枯(が)らし...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...下枝を枯枝にして青葉かな音羽の護國寺の境内を逍遙す...
大町桂月 「飛鳥山遠足」
...春の頃野山の樹木(きゞ)の下枝(え)は雪にうづもれたるも稍(こずゑ)は雪の消(きえ)たるに...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...其後手が届かぬのでこれも段々下枝から枯れて行くやうだ...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...雀だけがその下枝の茂みに戯れている...
豊島与志雄 「自由人」
...御隱居は此の凧絲に結んだ匕首で自分の喉笛を掻き切り、恐ろしい苦しみを我慢して、凧絲の一方の端を引つ張つたのだ」さう言ひ乍ら凧絲の一端を引くと、凧絲は火箸をブラ下げたまゝ庇(ひさし)を渡り宙に浮いて、松の三番目の大枝まで吊り上げられ、其處で止つたところを、凧絲をグイと引くと、結び目のところで凧絲は切れて、火箸は誂へたやうに、その下枝、丁度松の葉の繁みに掛けた何やら、鳥の巣へポトリと落ちるではありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
便利!手書き漢字入力検索