...下手な自分の言葉で云ふよりもより多く彼女を知つた人が沢山にあるから...
伊藤野枝 「「婦人解放の悲劇」自序」
...そこに下手な書体で――なんとなくわざと下手に書いたような書体で――次の文句がしたためてあった...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...ついこんな下手なことを云ってしまった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...ごく下手な僕の英語よりももっと下手な英語で...
大杉栄 「日本脱出記」
...どうせ自分は動物を馴らすのが下手なのだから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...翌日の朝出して見るとひどく下手な絵に見えた...
中谷宇吉郎 「南画を描く話」
...下手な話し相手よりもひどくお延の趣味に応(こた)えた...
夏目漱石 「明暗」
...下手なものをやれば智識の威厳を損する訳になるばかりだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...生木の枝をまげて作つた下手な弓がおいてあつた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...下手な事をして自棄(やけ)を起させちゃならねえよ」「ヘエ――」ガラッ八は真っ直ぐに飛んで行った様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「間違ひはないな」「こんな下手な字ですもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十日ばかり下手な碁を打ちに行つたやうなわけですよ」「で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下手な謡(うたい)なんか唸って居ましたよ」「顔を出して見たか」「猿回しの信吉の妹なら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その裏木戸の上から白樺の木蔭になって「Green ……」という下手な横文字の看板の一部だけが見えていた...
堀辰雄 「晩夏」
...「どうした? なんでそんな目で見る? まさかあの宝石を無くしたとか? 下手なごまかしをしたら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...何故にこのように下手な小説を書くか...
三好十郎 「恐怖の季節」
...下手ながら、喜びに溢れた器量一杯の節廻しで...
三好十郎 「樹氷」
...下手ながらに著作をしているので...
森鴎外 「あそび」
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