...これまで下々の下国といわれた信州も...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...私ども下々の者にも如才なく御愛嬌を振撒き...
太宰治 「右大臣実朝」
...思うに盲目の少女は幸福な家庭にあってもややもすれば孤独(こどく)に陥(おちい)り易(やす)く憂鬱(ゆううつ)になりがちであるから親たちはもちろん下々(しもじも)の女中共まで彼女の取扱(とりあつか)いに困り...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...ところが当節の御時勢は下々(しもじも)の町人風情(ふぜい)でさえちょいと雪でも降って御覧(ごろう)じろ...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...「下々の手前たちがとやかくと御政事向(むき)の事を取沙汰(とりざた)致すわけでは御座いませんが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...仔細は下々(しもじも)にて童子(わらべこ)どものざれごとに...
中里介山 「大菩薩峠」
...下々をいたはつてゐるといふ考です...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...下々(しも/\)の者の手で隱された上は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下々の難儀も顧みず...
野村胡堂 「礫心中」
...下々(げげ)ものがこんなことを言ったら...
長谷川時雨 「九条武子」
...勢い下々(しもじも)の女の気焔(きえん)が高くなったわけである...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...下々(しもじも)の人民がこんなでは仕方(しかた)がないと余計な事を案じた事がある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...下々の民百姓によく響いて来るものならば...
三好十郎 「斬られの仙太」
...……昔から、下々の百姓町人、貧乏な人間は、うっちゃらかしてあった...
三好十郎 「斬られの仙太」
...今のような選挙法では下々(しもじも)の意見はどこにはけ口があるか? 怪しからんのは...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...下々のものや女子供を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あんな下々(げげ)の修行も...
吉川英治 「大岡越前」
...よく下々(しもじも)の噂にも聞かぬ沙汰ではなかったが...
吉川英治 「新書太閤記」
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