...「下々の手前達が兎(と)や角(かく)と御政事向の事を取沙汰(とりざた)致すわけでは御座いませんが...
太宰治 「三月三十日」
...之に登って下々の人民共の世界を観望すればよいわけで...
戸坂潤 「社会時評」
...並にその下々の人々の如きは――」「じゃによって...
直木三十五 「南国太平記」
...京の一条、東小路中納言様に招かれて、この弟子をつれて行く途中だが、一つ聞かして上げようかな、今晩」「何んて、名ですい」「桃牛舎南玉って、これで、下々の小屋へは、なかなか出んでのう...
直木三十五 「南国太平記」
...下々の者も之に効う懼(おそ)れがあります...
中島敦 「妖氛録」
...二人心を併せて下手人を探し出してくれ、下々の騒ぎは、いつかは必ずお上のお耳に入る」こうしみじみ新三郎に言われると、平次も利助も愧(は)じ入って言葉もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...下々(しも/\)の者の手で隱された上は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下々(げげ)ものがこんなことを言ったら...
長谷川時雨 「九条武子」
...唯下々の騷立候所より意外の御風聞を被爲受...
福澤諭吉 「御時務の儀に付申上候書付」
...下々(しもじも)の者より見れば及ぶべからざるようなれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...食うや食わずでやっている下々の人間のことあ忘れてしまうがオチだ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...下々の民百姓によく響いて来るものならば...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...……昔から、下々の百姓町人、貧乏な人間は、うっちゃらかしてあった...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...下々の小さい所へどう響くかと云う話が...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...極めて下々の質素な品々で...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...それで私は何故こんな下々の雑器が美しいかを...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...あんな下々(げげ)の修行も...
吉川英治 「大岡越前」
...下々においてすら...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索