...大御所(おおごしょ)ほどの弓取もやはりこれだけは下々(しもじも)のものと少しもお変りなさりませぬ...
芥川龍之介 「古千屋」
...下々の者まで『お』の字を附けて呼んではならぬ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...下々の下だ!昨日も今日も酒があり肴がある...
種田山頭火 「其中日記」
...下々の者等も彼をピリピリと怖がっているようだ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...それで彼は家(うち)の中へ駈込んだけれども今日は下々の者が給仕頭の許しによって陸地の方へ遊びに出払(ではら)っていることを発見した...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...「下々の手前たちがとやかくと御政事向(むき)の事を取沙汰(とりざた)致すわけでは御座いませんが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...下々の人情も天下の御政事も早い話が皆同じ訳合(わけあい)と諦(あきら)めてしまえばそれで済むこと...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...下々をいたはつてゐるといふ考です...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...下々(げげ)ものがこんなことを言ったら...
長谷川時雨 「九条武子」
...勢い下々(しもじも)の女の気焔(きえん)が高くなったわけである...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...唯下々の騷立候所より意外の御風聞を被爲受...
福澤諭吉 「御時務の儀に付申上候書付」
...下々の民百姓によく響いて来るものならば...
三好十郎 「斬られの仙太」
...……昔から、下々の百姓町人、貧乏な人間は、うっちゃらかしてあった...
三好十郎 「斬られの仙太」
...下々の貧乏人が自分で考えてしだすことでなけりゃ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...いまのような選挙法では下々(しもじも)の意見はどこにはけ口があるか? 怪しからんのは...
三好十郎 「斬られの仙太」
...下々(しもじも)のものをいたわって使ってくれた...
森鴎外 「蛇」
...それで私は何故こんな下々の雑器が美しいかを...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...――下々にもありがちな...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??