...彼は細君の口出しを怒りもせず上機嫌で聞いてゐた...
犬養健 「姉弟と新聞配達」
...各自の位置を平均して取ってくれたまえ」東屋氏は上機嫌で船縁に屈み込むと...
大阪圭吉 「死の快走船」
...私はまた上機嫌で...
田中英光 「箱根の山」
...モーナは上機嫌であった...
中村地平 「霧の蕃社」
...上機嫌で八五郎を迎へるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...……手前は知らなかったが、金座のからす組、小田原町のとんび組といや、下町では有名なもんだそうで、この凧合戦を見にわざわざ山の手からやって来るひともあるくらいだそうです」藤波は、気のない調子で、「ふむ、ふむ」顎十郎のほうは、ひどく上機嫌で、ああんと口をあけて、からす凧を眼で追いながら、「……もう、間もなく、むこうの小田原町のほうから鳶凧がやって来て、ここでひと合戦はじまります...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...道益は至極上機嫌で...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...オクサーナはすつかり上機嫌で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...カーバー所長は上機嫌で子供たちの真ん中で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...しかし上機嫌で屈託もなく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...ふたたび無数の健康で上機嫌で残忍なのどが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...コラドッコイショと上機嫌で来って...
南方熊楠 「十二支考」
...上機嫌で平和の春がうたえるものだと...
宮本百合子 「現実の必要」
...そして私は手紙につかえるいい紙が見つかると一番上機嫌です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かれらは酔って上機嫌で...
山本周五郎 「花も刀も」
...女どもの首と一所に……」「……ハッ……」「それでも許さねば……大目付を一太刀怨め……斬って……斬って斬死にせい……ブ……武士の意気地じゃ……早よう……早ようせい」「……ハ……ハイ……」六忠之は上機嫌であった...
夢野久作 「名君忠之」
...上機嫌でおざる」大きく...
吉川英治 「私本太平記」
...祝朝奉(しゅくちょうほう)もすこぶる上機嫌で...
吉川英治 「新・水滸伝」
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