...物慣れた馬は凸凹の山道を上手に拾いながら歩いて行った...
有島武郎 「カインの末裔」
...絵を稽古するのは上手になるためでなくて名を挙げるためだという風に見え過ぎます...
上村松園 「絹と紙の話と師弟の間柄の話」
...既に道化の上手になっていました...
太宰治 「人間失格」
...どうせ今から習ったのでは上手になろう筈もないから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...火を焚くことが上手になつた...
種田山頭火 「其中日記」
...併しこの実をどういう具合に上手に受け取るかはさし当り...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...かなり精功に書かれてはいるが冷やかで上手に入り組ませてある小曲で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これは昔父のゐた時代に置いてゐた料理人が上手に拵へたので...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...何でもあまり上手になったら素人の芸はおしまいだね...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...上手にたたくことができた...
新美南吉 「耳」
...あなたのほうから上手に切りあげるようにしてください...
久生十蘭 「だいこん」
...写しを上手に創りましょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...舞台上手に、立樹五六本、その一つに、真白な成吉思汗(ジンギスカン)の乗馬を継ぐ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...上手に音もたてないで飛んできて...
宮沢賢治 「かしはばやしの夜」
...そつと三本ばかり一緒に摘(つ)まんで中途まで引き上げてから目早くそれを見わけて赤でないやつを上手に手ばなすことにした...
宮地嘉六 「老残」
...どうだ上手に掘るだろう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...たえず手綱を上手に操って...
吉川英治 「三国志」
...また氣が向けば不思議な位話上手になるのが私の癖で...
若山牧水 「姉妹」
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