...のみならず舷梯(げんてい)を上下するのは老若の支那人ばかりだった...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...船はしきりと上下する舳(へさき)に波のしぶきを食いながら...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...又急な刈安峠を上下する都合四里...
石川欣一 「可愛い山」
...擦傷をつけることなしに上下する...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...かくの如き議論はかの甲乙の差別によつて天秤の価値を上下するが如きものではない...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...それを上下すると同時に幾度も首を小刻みに動かした...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...二三度ヒラヒラと上下するのが見えた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...日夕この臺を上下するものあり...
大町桂月 「小日向臺」
...一羽の蜻(とんぼ)の尾を水面に上下するを見る...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...東西の坂を輿に乗って上下することを許された...
中里介山 「法然行伝」
...理性の楷段(かいだん)を自由に上下する方便(ほうべん)が開けないと...
夏目漱石 「虞美人草」
...それにつれて左右に撥(は)ねた一文字髭が鳶(とび)の羽根のやうに上下するのが見えたかと思ふと...
南部修太郎 「猫又先生」
...京都の間をしばしば上下する金松四郎兵衛という者もまた周旋の労をとっておった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...一対一〇一と一対一二四の両極間を上下するように思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...おそらく実際はそれはもっと大きな両極の間を上下するのであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...嬰ハ長調で上下する旋律は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...十月五日〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 藤島武二筆「ベラデスタの池」(一)と「ベルサイユ」(二)の絵はがき)〕(一)あーちゃんが二階上下することは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...高瀬舟は京都の高瀬川を上下する小舟である...
森林太郎 「高瀬舟」
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