...凡ての人の價値は主として意思のまことによつて上下するものである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...三尺の竿を上下する蝸牛は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...高さ十五フィートの竿の上で上下する提灯...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...二三度ヒラヒラと上下するのが見えた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...その場になって刻々移る一般の人気によって激しく上下する馬金率を報(し)らせあっているのだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...朝酒したしう話しつゞけて・落葉掃かない庭の持主である(次郎居)・撫でゝやれば鳴いてくれる猫( 〃 )猫はいつもの坐布団の上で・捨炭車(スキツプ)ひとりで上下する月の捨炭(ボタ)山(改作)次郎さんは今日此頃たつた一人である...
種田山頭火 「行乞記」
...経済は周期的に上下するもので...
直木三十五 「大阪を歩く」
...自分の評論の如きは敢て氏の真価を上下するものでない...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...希望と嘆息の間を上下する魂の或る能力...
中原中也 「生と歌」
...理性の楷段(かいだん)を自由に上下する方便(ほうべん)が開けないと...
夏目漱石 「虞美人草」
...歩板(あゆみ)を上下する原始的荷役は...
火野葦平 「花と龍」
...美しい水の上を遊船がしきりに上下する久世の切戸を見てゐれば厭きることもない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...敢(あえ)てその人の品行を評してこれを上下するに非ず...
福沢諭吉 「学者安心論」
...山谷を上下すること飛(ひどう)(猴の一種)のごとし...
南方熊楠 「十二支考」
...上下するを許さぬ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...詩人の哲學上所見と其實感とは必ずしも其詩の價値を上下するものにあらず...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...高瀬舟は京都の高瀬川を上下する小舟である...
森林太郎 「高瀬舟」
...東海道を上下する折は...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索