...又急な刈安峠を上下する都合四里...
石川欣一 「可愛い山」
...かくの如き議論はかの甲乙の差別によつて天秤の価値を上下するが如きものではない...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...一羽の蜻(とんぼ)の尾を水面に上下するを見る...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...こゝを上下する者は...
大町桂月 「十和田湖」
...此処等(ここら)で出来る瓦や木材や米や麦や――それ等は総て此川を上下する便船(びんせん)で都に運び出されることになつて居た...
田山花袋 「朝」
...大河を上下する汽船や帆船が...
豊島与志雄 「立札」
...開化せる民衆はことに現代においては一将帥の幸運不運によって地位を上下するものではない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...経済は周期的に上下するもので...
直木三十五 「大阪を歩く」
...東西の坂を輿に乗って上下することを許された...
中里介山 「法然行伝」
...呼吸の度に腹が大きく上下する...
中島敦 「光と風と夢」
...理性の楷段(かいだん)を自由に上下する方便(ほうべん)が開けないと...
夏目漱石 「虞美人草」
...歩板(あゆみ)を上下する原始的荷役は...
火野葦平 「花と龍」
...ちよいとハンドルを廻すとそれがスースーと上下する想ひにばかり打たれてゐる...
牧野信一 「日本橋」
...一対一〇一と一対一二四の両極間を上下するように思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...嬰ハ長調で上下する旋律は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...上下するを許さぬ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...上下するを許さぬ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...胸中自家の主義を定めて人を上下するが如き者奚ぞ批評の消息を解せん...
山路愛山 「明治文学史」
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