...僕は谷崎氏と議論を上下する上に誰にも僕の肩を持つて貰ひたくない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...船はしきりと上下する舳(へさき)に波のしぶきを食いながら...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...峯又峯を上下するに...
大町桂月 「金華山」
...日夕この臺を上下するものあり...
大町桂月 「小日向臺」
...一羽の蜻(とんぼ)の尾を水面に上下するを見る...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...その場になって刻々移る一般の人気によって激しく上下する馬金率を報(し)らせあっているのだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...男も女も同じ服装で傾斜を上下する笑い声であり...
谷譲次 「踊る地平線」
...島村は大川を上下する小さな客船が好きで...
豊島与志雄 「道化役」
...開化せる民衆はことに現代においては一将帥の幸運不運によって地位を上下するものではない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分の評論の如きは敢て氏の真価を上下するものでない...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...また荷物を滿載して悠々と上下する團平船がある...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...東西の坂を輿に乗って上下することを許された...
中里介山 「法然行伝」
...その胸の辺が呼吸と共に力なく上下するのを見ていると...
中島敦 「斗南先生」
...それにつれて左右に撥(は)ねた一文字髭が鳶(とび)の羽根のやうに上下するのが見えたかと思ふと...
南部修太郎 「猫又先生」
...京都の間をしばしば上下する金松四郎兵衛という者もまた周旋の労をとっておった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...貿易の盛衰をみては関税を上下する等...
福沢諭吉 「学問の独立」
...十月五日〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 藤島武二筆「ベラデスタの池」(一)と「ベルサイユ」(二)の絵はがき)〕(一)あーちゃんが二階上下することは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...東海道を上下する折は...
吉川英治 「折々の記」
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