...八町坂の急路を上る...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...常には見上る高枝(たかきえだ)も埋(うづま)りたる雪を天然(てんねん)の足場(あしば)として心の儘(まゝ)に伐(きり)とり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...歩くたびごとにもくもくふくれ上る畳を蹈みながら...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...サンキューと/\云ひながら靴のまゝで疊に上るので...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...坂をかけ上ると、そこで、土地の人のふるえながら語るのを聞きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...浜屋のおかみさんに向ってこれから胆吹へ上る筋をくわしくたずねました...
中里介山 「大菩薩峠」
...赤い火の粉も刎(は)ね上る...
中原中也 「山羊の歌」
...すわやと躍り上る...
夏目漱石 「薤露行」
...ベンチから跳ね上ると...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...どうしてもいわねえナ」物凄い顔になって椅子から立ち上ると...
久生十蘭 「魔都」
...川へ上るのは産卵のために相違ないし...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...玄関へ上る石段の磨滅(すりへ)っている家もあったが...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...私の家の横手から鈴の森神社の方へ上る道の一部を上坂(うえざか)と呼んだ...
柳田国男 「故郷七十年」
...どうしたのかと立上ると...
山本周五郎 「柳橋物語」
...それと同時に鯨波(とき)の声が対岸から湧き上ると...
横光利一 「日輪」
...わしはもう一遍、栗原山へ上る...
吉川英治 「新書太閤記」
...妾は一処(ひとつところ)にじっとしているとひどく不安に襲われるものですから、立上ると、まるで発作を起した女のように、部屋の中をぐるぐると廻りました...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...クラクラする眩暈(めまい)を振切って立上るとそのボックスを...
蘭郁二郎 「鉄路」
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