...上り口の板敷から...
石川啄木 「鳥影」
...来(き)の宮(みや)神社へ上り口...
泉鏡花 「遺稿」
...上り口の次の間には...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...後の上り口の処へ立っていると...
田中貢太郎 「妖影」
...上り口の所に橋寺が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...上り口に腰かけたまま慌ただしい新春を迎えたのであったが...
寺田寅彦 「二つの正月」
...上り口に蓮葉な脱ぎ方をしてある...
徳田秋声 「新世帯」
...上り口のドアを叩かなければならなかつた...
徳田秋聲 「老苦」
...校長は校内に宿泊し、女教員は村の人で、私と、同僚とが、山の崖っぷちに立っている小屋に等しい二間の家――二間と云っても、上り口と、その次と、六畳に二畳の家に住んでいた...
直木三十五 「死までを語る」
...山内は、上り口で、いつでも、駈け上れる用意をしていた...
直木三十五 「南国太平記」
...そして「お上んなせえまし」「おもしろい方ばかりで――」「暫時(ざんじ)、では、ここにて、待ちましょう」小太郎は、上り口へ、腰をかけた...
直木三十五 「南国太平記」
...この少年は上り口に腰をおろして...
中里介山 「大菩薩峠」
...同(おなじ)く勧工場の見世(みせ)に当る所を長屋の上り口にしてある...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...梯子段(はしごだん)の上り口から...
林芙美子 「浮雲」
...別れの座なりを二つ三つ交わした後上り口まで行った助五郎は...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...上り口のつきあたりが茶の間になっていた...
宮本百合子 「ある回想から」
...上り口に主婦はこれも夜ふけの青い顔をして立っていた...
室生犀星 「三階の家」
...女中を呼んで上り口へ手水盥(ちょうずだらい)を持って来させた...
森鴎外 「雁」
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