...卵の値段には幾サンチームかの上り下りがある...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...洋々たる水は宛(さな)がら一大湖水を湛(ただよ)わし、前岸有れども無きが如くにして、遠く碧天に接し、上り下りの帆影、真艫(まとも)に光を射(い)りて、眩きまでに白し...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...濁つた大川を上り下りの川蒸気...
石川啄木 「鳥影」
...上り下りに骨が折れるので...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...上り下りの川船もただ楫音(しゅうおん)をきくだけで姿が見えぬほどであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...をさな兒を綱に曳きつゝ山岨の上り下りを日課とはする奧州に名高き阿武隈川の水源にして...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...道は上り下り、人は無關係に現はれ又消える明るく、或は暗く景色は變る...
千家元麿 「自分は見た」
...愉快げに老人が上り下りする十二...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...梯子段の上り下りも退儀さうであつた様子から...
永井荷風 「勲章」
...上り下りの船列を横ぎりつゝ...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...上り下りの都合のよいように致すのだそうでございます」「じゃというて...
中里介山 「大菩薩峠」
...上り下りの旅馴れた客にはよく知られています...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...上り下りの小蒸気や発動機船がどこかへ片付いてしまったので...
久生十蘭 「あなたも私も」
...梯子を上り下りする草履の音も多くなッた...
広津柳浪 「今戸心中」
...申し訳ほどに上り下りの船の通い路を残している...
正岡容 「圓朝花火」
...三田は上り下りの舟を...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...上り下りの見当が附かないのはチョット頭を振った...
夢野久作 「鉄鎚」
...豊山(ぶざん)長谷寺(はせでら)を上り下りする数千の男女と同様...
吉川英治 「私本太平記」
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