...その内に或雨上りの朝...
芥川龍之介 「庭」
...湯上りの白粉(おしろい)に扱帯(しごき)は何というやらん...
泉鏡花 「悪獣篇」
...「どこかの井戸へでも入って死んでしまってやる……」暁方から沼向うの町で花火が上り出した...
犬田卯 「錦紗」
...さてここに人事が遺憾なく行われ、能率も上り、品格ある人物が集りましても、もしもその経営よろしきを得なかったならば、まだまだ安心と云う事は出来ないのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...ぎよろりと妻子を睨んですつくと立ち上り...
太宰治 「お伽草紙」
...ユウトラクト街道に馬糞の粉末が巻き上り...
谷譲次 「踊る地平線」
...また半球形の湯飲み茶わんに突然水を放射すると水は器壁に沿うて走り上り...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...清さんはとっさに立ち上りました...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...おいでになりませんが……まあお上りなさい...
豊島与志雄 「土地に還る」
...ゆるやかな上り勾配の地面に砂利を敷きつめたのが...
豊島与志雄 「霊感」
...大工上りでも、出世すりゃ、先祖代々、馬廻りで候のが、ぺこぺこお叩頭すら...
直木三十五 「南国太平記」
...ソロソロと上り込みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...出来る限り上りの好い凧にするやうに究めるのが...
牧野信一 「鱗雲」
...さあお上りなさいと云ふまでは...
槇本楠郎 「母の日」
...私の子供の時分には名古屋上りの岡本美根なにがし一座とて...
正岡容 「大正東京錦絵」
...浮世の病ひ頭に上りては哲学の研究も惑病同源の理を示さず...
正岡子規 「かけはしの記」
...お習字をするからみんな手を洗ってお上り」そう云って家の中へ入った...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...まだ梅雨上りで氣候もよくないからと...
吉川英治 「折々の記」
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