...洋々たる水は宛(さな)がら一大湖水を湛(ただよ)わし、前岸有れども無きが如くにして、遠く碧天に接し、上り下りの帆影、真艫(まとも)に光を射(い)りて、眩きまでに白し...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...獵夫の落した火繩忽ち大木の梢に飛上り...
泉鏡花 「遺稿」
...ネリの方はびっくりして立ち上り...
海野十三 「恐竜島」
...「あ」と言って立ち上り...
太宰治 「斜陽」
...いっそお暇申しますと云って立ち上りますと...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...川崎の町の或(あ)る牛肉屋へ上り込んで...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...またの日を約して十時の汽車で上り下り別れて帰つた...
種田山頭火 「一草庵日記」
...殊に大きく裂け上り...
豊島与志雄 「理想の女」
...上りゆく一つの星をしてあらゆる影と雲とを免れさせんとのみつとめた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こうして立ち上り...
中里介山 「大菩薩峠」
...クリスティは百篇に上り...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...重吉もたまりかねて甲板に上り...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...他人よりも高く上り...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...余は病牀でそれを待ちながら二人が爪上りのいちご畑でいちごを摘(つ)んでいる光景などを頻(しき)りに目前に描いていた...
正岡子規 「くだもの」
...その粘液の全部を前垂れにグシャグシャと包んで上り口から投げ棄てると...
夢野久作 「近世快人伝」
...島のように盛り上りを見せていて...
横光利一 「旅愁」
...やっと仕上りましたんで』『ほう……』と...
吉川英治 「山浦清麿」
...成り上り者である信長に奉仕しようとしたのではなかったが...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??