...私は横須賀発上り二等客車の隅に腰を下して...
芥川龍之介 「蜜柑」
...体はそのままふんわりと浮き上り体中から冷たい汗が滲み出るのを感じ……それっきり私の体はその場へ倒れてしまったらしいのである...
上村松園 「健康と仕事」
...洋子は起(た)ち上り...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...やにわに立ち上り大声あげて...
太宰治 「春の盗賊」
...飛び上りそうにすると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...正枝が居室に戻ってから、十分間ばかりたって、キヨが起き上り、玄関の戸を静かに開けた...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...茶店の上り框の片隅に腰掛けて酒を飲んでる...
豊島与志雄 「逢魔の刻」
...しかし各地各様の相貌をもって立上りつつあった...
中井正一 「地方文化運動報告」
...夜中再び人知れずかの大木に攀上り...
永井荷風 「榎物語」
...おっ母さんさえ承知して下されば」お組はいそ/\と立上りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...左右の腕に上り龍下り龍の彫物(ほりもの)のある...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...洗面器を持つて細い石段の坂を上り溝に添ふ大通りまで出ると...
原民喜 「飢ゑ」
...夏の来る前までにはともかくも其処(そこ)にじいさんばあさん差し向いで暮らせるようなものが出来上りました...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...大阪上りの嵐芳三郎は大柄の顔容...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...そのデザインが出来上りました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...当時江戸お構いになっておりました旅役者上りの...
夢野久作 「斬られたさに」
...当日虹汀は自ら座に上り...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...四人は蓙の上へ裸形のまゝ休んでゐると、上り口の方から、髮を無雜作に束ねた女の顏が出て、「何か食べさつしやるかね...
吉江喬松 「山岳美觀」
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