...がやがやいい罵(ののし)る人ごみの中を駅員があっちでもこっちでも手を上げたり下げたりしたかと思うと...
有島武郎 「星座」
...行列をしてゐるどの毛虫もそれ/″\にその頭を上げたり下げたりしてゐるのが見える...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...虫共は進むだらうか? 進まないだらうか? 虫は頭を上げたり下げたりして...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...また仙……仙薬を授けたまえ……」彼は頭を上げたり下げたり...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...鼠も長い尾を上げたり下げたりして...
高浜虚子 「丸の内」
...そうしてあの長い鼻を巧みに屈伸して上げたり下げたりしながら勢いよく走るのである...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...偖熱心に錨を上げたり下げたりしたが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その中に東洋第一海抜二百尺と書いたエレヴェーターが宿の裏から小高い石山の巓(いただき)へ絶えず見物を上げたり下げたりしているのを見ました...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...お町を憎しみの余り浅五郎に罪を被せようとなすったのは面白くありませんが――」「フーム」上げたり下げたりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お町を憎しみの餘り淺五郎に罪を被(き)せようとなすつたのは面白くありませんが――」「フーム」上げたり下げたりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...車井戸のつるべを上げたり下げたりしていると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...右の手で剃刀を顔の前に持つて行つて上げたり下げたりしてゐた...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...そして光つてゐる面の上を滑りながら足の指を上げたり下げたりなどしてゐる演者については...
堀辰雄 「クロオデルの「能」」
...上げたり下げたりして貰ふめえぜえ」とか「紙幟(のぼり)の鍾馗といふもめツけへした中揚底(なかあげぞこ)で折がわりい」とか...
水野葉舟 「言文一致」
...脚を百ぺん上げたり下げたりしたら...
宮沢賢治 「黄いろのトマト」
...赤い棒を鼻の先に上げたり下げたりして交通整理をやってる...
宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
...口をモガモガさせたり両手を上げたり下げたりしていたが...
三好十郎 「おりき」
...」船は首を上げたり下げたりしつつ夕日に向って苦しげに進んでいった...
横光利一 「旅愁」
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