...自明の理を管々(くだくだ)しく申上ぐるも児戯に等しかるべく候に付...
石川啄木 「渋民村より」
...ほつれ毛をかき上ぐるとき...
石川啄木 「呼子と口笛」
...取り縋(すが)る手を得三がもぎ離して捻(ね)じ上ぐれば...
泉鏡花 「活人形」
...下りて見上ぐれば...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...ふと見上ぐる神棚の上に...
大町桂月 「八鹽のいでゆ」
...余が御遠慮申し上ぐべき臣魂こそ挫け候え...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ある仕事を仕上ぐればその先に休みが出来るとの望みを与えない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...クロニオーンの助けよりこを輕々と抱き上ぐ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アイネーア,スを大地より空のへ高く引上ぐる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...逢坂踏切にて奉送申上ぐることさへ許されたのだつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...(『只野眞葛』の著者)に對して難有御禮申上ぐる...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...見上ぐるばかりに聳えてる浅間山の横手から...
豊島与志雄 「食慾」
...私から先に申し上ぐれば...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...扉に於ける覗穴から中を覗く看守の眼を見上ぐる時に感ずる様な恐ろしい感情を経験する...
中井正一 「生きている空間」
...見上ぐるともなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...さて、とうとうまわりまわって、金の上ぐつは、いじのわるい、ふたりのきょうだいたちのところにまわって来ましたから、ふたりとも赤くなって、むりに足をつっこもうとしましたが、どうして、どうして、それはみんな、気のどくな、むだな骨おりでした...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「灰だらけ姫」
...それで辛うじて松の木の上ぐらゐまで上つたかとおもふのも束の間で...
牧野信一 「山峡の凧」
...朝髪かき上ぐる手ざはりが何(なに)やら温泉場(ば)にゐるやうな軽い気分にわたしをする...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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