...四一階子段(はしごだん)の上がり口には愛子が姉を呼びに行こうか行くまいかと思案するらしく立っていた...
有島武郎 「或る女」
...もうちゃんと上がり口の階段の前へ来て待っている...
寺田寅彦 「沓掛より」
...とにかく満員電車の上がり口につかまってぶら下がっているような一種の緊張が到る処に見出された...
寺田寅彦 「電車と風呂」
...一二六番地のBは大きな店に挟まれたところに上がり口があって...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...そして手に握りしめて上がり口へと姿を消した...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「株式仲買人」
...上がり口に溢(あふ)れていてわあわあ言っていたので...
徳田秋声 「仮装人物」
...上がり口のちがった背中合せの部屋に...
徳田秋声 「仮装人物」
...彼は修道院長のところの上がり口で...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...上がり口を奥へ、二つ目の角を右へ切れて、突当たりを左へ曲がると東側の部屋(へや)だと教わったとおり歩いて行くと、はたしてあった...
夏目漱石 「三四郎」
...上がり口には下足番がいて...
野村胡堂 「胡堂百話」
...階段の上がり口で...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...上がり口の叩きに...
森鴎外 「雁」
...上がり口でぐったりと身を投げましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...上がり口の部屋へ立って来ました...
吉川英治 「江戸三国志」
...上がり口のほうに向って厳しい膝を向けて坐っていると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その家の上がり口に履物をぬぐとたんに家風と人とがほぼ分るようである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...上がり口へ子供を捨てるようにして...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...梯子段の上がり口が三畳...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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