...三和土(たたき)に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...汚い下駄の散乱した三和土(たたき)に降り立った...
高見順 「如何なる星の下に」
...十四の春でしたかあの銅の釜を三和土の上におとして...
辻村もと子 「早春箋」
...昔田舎(いなか)の家には普通に見られた三和土製(たたきせい)円筒形の小便壺(しょうべんつぼ)の内側の壁に尿の塩分が晶出して針状に密生しているのが見られたが...
寺田寅彦 「自由画稿」
...中年婦人が狭い三和土(たたき)の小路を通って案内してくれる...
外村繁 「澪標」
...玄関の三和土(たたき)に足がかりを失って...
豊島与志雄 「白日夢」
...茶碗と皿は喜ぶに俺はかうまで三和土(タタキ)の土だ――...
中原中也 「倦怠に握られた男」
...「まあね……」と彼女は三和土の上で靴を脱いでる夫の肩に手を置いて声だけを難儀らしくして云つた...
中原中也 「蜻蛉」
...格子(かうし)の内(うち)は三和土(たゝき)で...
夏目漱石 「門」
...その中に三和土(たたき)の池を作つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...玄関の三和土(コンクリート)の濡れた上へ速達が落ちていたのを...
林芙美子 「落合町山川記」
...のれん越しにすがすがしい三和土(たたき)の上の盛塩を見ていると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...啓吉には三和土(たたき)の道が...
林芙美子 「泣虫小僧」
...三和土(たたき)の上へずどんと転んでしまった...
林芙美子 「泣虫小僧」
...三和土(たゝき)になつてる...
眞山青果 「茗荷畠」
...外の明るみに馴れた目には窖(あなぐら)の入口のように思える三和土(たたき)の玄関を入ってみた...
「朝の風」
...「ごめんよ」と三和土を入ってくる爺さんの下駄の音である...
矢田津世子 「神楽坂」
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