...三十一文字(みそひともじ)の上には一向(いつかう)利(き)き目がないやうなり...
芥川龍之介 「雑筆」
...若し三十一文字と云ふ形式に限られてゐる為に...
芥川龍之介 「又一説?」
...大抵三十一文字といふ概則的観念の支配下に作歌する意味が甚だ不明瞭で無かないか...
伊藤左千夫 「『悲しき玩具』を読む」
...敷島の三十一文字をもて栄爵を忝(かたじけの)うした高崎(たかさき)の正風大人(まさかぜうし)のよりも何らの官位勲爵のない野の一文人紅葉の短冊の方が遥(はるか)に珍重されてヨリ高価を以て市場に売買されておる...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...三十一文字(みそひともじ)といつて...
薄田泣菫 「茶話」
...口のなかから変な三十一文字を吐き出した...
薄田泣菫 「無学なお月様」
...仔細らしく三十一文字を案じて...
太宰治 「右大臣実朝」
...三十一文字を習ひはじめる御家人衆も多く出て来て...
太宰治 「右大臣実朝」
...それがだんだんに三十一文字の短歌形式に固定して来たのは...
寺田寅彦 「俳句の型式とその進化」
......
一葉稿 「五月雨」
...(その十)あはれ三十一文字に風雅の化粧はつくるとも...
一葉 「暗夜」
...遊芸和文三十一文字(みそひともじ)などの勉強を以て女子唯一の教育と思うは大なる間違いなる可し...
福沢諭吉 「女大学評論」
...歌が一番善い者ならばどうでもかうでも上手でも下手でも三十一文字並べさへすりや天下第一の者であつて秀逸と稱せらるゝ俳句にも漢詩にも洋詩にも優りたる者と思ひ候者にや其量見が聞きたく候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香(か)やは隠るる「梅闇に匂ふ」とこれだけで済む事を三十一文字に引きのばしたる御苦労加減は恐れ入つた者なれど...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...短歌三十一文字と定まりたるを三十二文字乃至三十六文字となし俳諧十七字と定まりたるを十八字乃至二十二三字にも作る事あり...
正岡子規 「字餘りの和歌俳句」
...その上に引札の末半分は三十一文字に並べられたる養生法の訓示を以て埋められたるを見ていよいよ山師流のやり方なる事を看破(かんぱ)せり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...三十一文字のそれ自らの詩形から...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...僅か三十一文字の歌が百人詠んで百人それぞれ違うのと似てはいないだろうか...
山本周五郎 「日本婦道記」
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