...秋の紅葉を見ると、万緑一紅の美しさが感じられる...
...この庭園は、広い敷地に万緑一紅の植物が植えられている...
...読書の中でも、この小説はその中の一節が万緑一紅で素晴らしい...
...このレストランの中でも、この料理が口に入れるや否や万緑一紅の味わいが広がった...
...彼女の芸術作品は、シンプルだけれど万緑一紅の感性に響くものがある...
...まさに万緑叢中紅一点...
種田山頭火 「旅日記」
...ゆえに上古の歴史に平民社会を見ればあたかも万緑叢中(ばんりょくそうちゅう)一点の紅を望むがごとく実に愉快とも珍奇ともいうべけれども...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...万緑叢中紅一点という碑があるのを知らないのか...
豊島与志雄 「地水火風空」
...さればその頃初めて十九になったとやらいう小半の姿は正(まさ)に万緑叢中(ばんりょくそうちゅう)の紅(こう)一点あまり引立ち過ぎて何となく気の毒にも見えまた問わずしてこの女がヨウさんの御世話になっているものと推量されるのであった...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...又ちやうど「万緑叢中紅一点」といふのと均しく...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...しかし万緑叢中に点々としてその純白花の咲いている風情はまた多少捨て難い所がないでもなく...
牧野富太郎 「植物記」
...多くの酔客通人を乗せて隅田川へ漕ぎいでた屋根舟に、万緑叢中紅一点、婀娜(あだ)な柳橋の美妓があった...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...墨画(すみえ)ども多き画帖の中に彩色のはつきりしたる画を見出したらんは万緑叢中(ばんりょくそうちゅう)紅一点(こういってん)の趣あり...
正岡子規 「病牀六尺」
...広島に帰り母を奉じ京師に入り西遊の行を終り更に母を伴ふて嵐山に遊び奈良芳野の勝を訪ひ侍輿百里度二一、花落南山万緑新、筍蕨侑レ杯山館夕、慈顔自有二十分春一の詩あり、終に送りて広島に還る...
山路愛山 「頼襄を論ず」
便利!手書き漢字入力検索