...一天万乗(いってんばんじょう)の君まします帝都東京をはじめ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...その一天万乗の君主が攘夷を勅し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...万乗(ばんじょう)の君よりも...
夏目漱石 「草枕」
...「一天万乗の君」とか「君は天」とかいうことは...
蜷川新 「天皇」
...一天万乗(ばんじょう)の大君の...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...今王も万乗の位を棄て布衣(ほい)の士と酒を飲まば...
南方熊楠 「十二支考」
...『熊野略記』 契りあらば嬉しくかかる折にあひぬ忘るな神も行末の空万乗の至尊をもって...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...「一天万乗(いってんばんじょう)の君にして...
山本周五郎 「日本婦道記」
...政治の表は江戸に帰していますけれどこの国の民はみな万乗の君を御親と仰ぎ奉っています...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...万乗の御位について以来...
吉川英治 「三国志」
...自然に万乗の重きを漢中王の頃とはまた加え...
吉川英治 「三国志」
...はからずも尊治が万乗の君となられたので...
吉川英治 「私本太平記」
...――今とて一天万乗の君と仰がれて九重(ここのえ)に宮居(みやい)し給うお方が...
吉川英治 「私本太平記」
...万乗(ばんじょう)の天子の御前(みまえ)」「……ふうむ?」鼻を鳴らして...
吉川英治 「私本太平記」
...なおそのあいだに新朝廷の補佐(ほさ)たちへも、それとなく諒解をえておきますれば、板屋の御座(ぎょざ)へ、火桶(ひおけ)を入れることや、朝暮(ちょうぼ)のお給仕をもっと良くするぐらいなこと、計らえぬはずはありますまい」と、自信をみせ、「いくら北条氏の怨敵(おんてき)とはいえ、きのうまでは、万乗の天子と、幕府も立てていたお方を、この冬ぞらに火桶一ツゆるさぬなどは、下種(げす)の復讐(しかえ)しにも似て、武家根性がいやしまれる...
吉川英治 「私本太平記」
...いつかまた万乗(ばんじょう)の位に還るお夢でもごらんのようだが...
吉川英治 「私本太平記」
...万乗(ばんじょう)の君(きみ)のしろしめすものであるという――木下殿の言に...
吉川英治 「新書太閤記」
...……その国是(こくぜ)に不満なりといわば、万乗の君に、逆意を抱くも同じことであると、またも、彼の雄舌に捲(ま)くし立てられるにちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
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