...あるとも思われないような万が一の(めぐ)り合わせということも世間にはある...
モオパッサン 秋田滋訳 「親ごころ」
...万が一に光村博士に知れた場合...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鷺娘」
...万が一何かあった場合にこちらの手抜かりになるからな」「それもそうだが...
平林初之輔 「祭の夜」
...万が一、疑惑をかけられたら台無しになります...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...万が一そうなったら私が責任を取ります...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...万が一にもという心持ちから...
牧逸馬 「土から手が」
...万が一にもあるとすればよほどそのお方は頭の単純なお方と申さなければなりません...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...立つを大国に聞き付けて万が一の勢なるが故に軽しめ嘲りて...
南方熊楠 「十二支考」
...もし戸塚が万が一にも赤い主義者だったら大変じゃねえか...
夢野久作 「オンチ」
...万が一にも抜目の無(ね)えつもりでキチンとした計画を立てたのが...
夢野久作 「オンチ」
...貴方は万が一にも大阪にお出でにならぬとすれば...
夢野久作 「少女地獄」
...万が一にも、一部陸軍のそんな計画がおこなわれていたら、どうなっていたろうか...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...「万が一のばあいにも...
吉川英治 「私本太平記」
...在京の地方軍はもちろんのこと、公卿指揮者、滝口の兵、叡山の僧兵までをあげて都門の東西にそそぎこみ、「万が一にも、ここにやぶれなば」と、廟議(びょうぎ)としては、じつに稀有(けう)な即決と、また一大覚悟のもとに、これの布陣となった経過がありありわかる...
吉川英治 「私本太平記」
...万が一にも起りますまい...
吉川英治 「新書太閤記」
...万が一にもあれ、外からの聯絡があれば、血路をひらき得ないこともないと彼は思う...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そこには十分な要害(ようがい)もあるし、宿直(とのい)の備えもあるので、万が一にも、まだ不吉なことはない筈とは思うのであったが、もう胸は早鐘(はやがね)を撞(つ)いている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...(万が一にも、師の巌流先生が敗れた時は、武蔵を、生かして島から帰すまいぞ)と、密(ひそ)かに、盟(めい)を結んだ輩(ともがら)が、藩の布令(ふれ)をも無視して、二日も前から、船島へ上がってきょうを待ち構えていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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