...巡査が犯人を逮捕に行くとなると、向うが抵抗するかも知れないと云ふ不安があるでせうが、軍艦の中ではそんな事は、万々ありません...
芥川龍之介 「猿」
...有島氏も万々承知してゐるが...
薄田泣菫 「茶話」
...(そんなことは万々承知だ)といったような...
相馬泰三 「六月」
...ほんの偶然の事にちがひないとは万々承知いたしながら...
太宰治 「右大臣実朝」
...聖戦第三年、興亜新春、万歳万々歳...
種田山頭火 「其中日記」
...火野葦平万々歳である...
種田山頭火 「其中日記」
...蜘蛛にとっては万々歳である...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...どんなに万々歳なお目出度(めでた)かりける次第であろう……...
永井荷風 「妾宅」
...玉井組万々歳じゃ」「うちの人も...
火野葦平 「花と龍」
...しかし万々のまちがいもなく今に知事の口にありつかれようとしている人間にとっては...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...その功能(こうのう)は学校教育の成跡(せいせき)にも万々(ばんばん)劣(おと)ることなかるべし...
福沢諭吉 「旧藩情」
...返すと云う念は万々ない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...小平義雄が万々一死刑を免れ...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...注射について書いていて下すっているところが大分珍らしい御苦心のあとなので万々お気持がわかり全くそうよという気持です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すくなくとも東京が日本第一の生存競争場である位の事は万々心得て上京した積りであったが...
夢野久作 「恐ろしい東京」
...「その程度でおすみなら万々僥倖(ぎょうこう)ではないか...
吉川英治 「三国志」
...万々の礼をのべるため...
吉川英治 「私本太平記」
...万々歳を三唱して...
吉川英治 「平の将門」
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