...彼は一領の犬を飼っています...
...一領の鳥が飛んでいる...
...朝、一領の野菜を収穫しました...
...その山は一領するには大きすぎる...
...海外旅行のお土産に一領のスカーフを買ってきた...
...萩模様のある直垂(ひたたれ)を一領...
芥川龍之介 「邪宗門」
...もとの破蓑(やれみの)一領...
泉鏡花 「海神別荘」
...子規によって耕耘(こううん)せられたところの我文芸の一領土であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...文芸という芸術の一領域・一種類・一ジャンル・や...
戸坂潤 「認識論としての文芸学」
...今やはじめて時間性を全く超越したる存在の一領域が吾々の目の前に展開された...
波多野精一 「時と永遠」
...緋威(ひをどし)の鎧一領は其價金二朱と云ふも尚買ふ者なし...
福沢諭吉 「帝室論」
...新しい世界へ導く一領の神通衣こそを……」ワグネル「師よ...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...この怪しげなりつる男、まづ内へ入つて、須臾(しゆゆ)の間に衣冠を正しくして、秀郷を客位に請(しよう)ず、左右侍衛官(しえのかん)前後花の粧(よそお)ひ、善尽し美尽せり、酒宴数刻に及んで、夜既に深(ふけ)ければ、敵の寄すべきほどになりぬと周章(あわて)騒ぐ、秀郷は、一生涯が間身を放たで持ちたりける、五人張(ばり)にせき弦(づる)懸けて噛(く)ひ湿(しめ)し、三年竹の節近(ふしぢか)なるを、十五束二伏(ふたつぶせ)に拵(こしら)へて、鏃(やじり)の中子(なかご)を筈本(はずもと)まで打ち通しにしたる矢、たゞ三筋を手挟(たばさ)みて、今や/\とぞ待ちたりける、夜半過ぐるほどに、雨風一通り過ぎて、電火の激する事隙(ひま)なし、暫(しばら)くあつて比良(ひら)の高峯(たかね)の方より、焼松(たいまつ)二、三千がほど二行に燃えて、中に島のごとくなる物、この竜宮城を指(さ)してぞ近づきける、事の体(てい)を能々(よくよく)見るに、二行に点(とぼ)せる焼松は、皆己(おのれ)が左右の手に点したりと見えたり、あはれこれは、百足蛇(むかで)の化けたるよと心得て、矢比(やごろ)近くなりければ、件(くだん)の五人張に十五束三伏(みつぶせ)、忘るゝばかり引きしぼりて、眉間(みけん)の真中をぞ射たりける、その手答へ鉄を射るやうに聞えて、筈を返してぞ立たざりける、秀郷一の矢を射損じて安からず思ひければ、二の矢を番(つご)うて、一分も違(ちが)へず、わざと前の矢所(やつぼ)をぞ射たりける、この矢もまた、前のごとくに躍り返りて、これも身に立たざりけり、秀郷二つの矢をば、皆射損じつ、憑(たの)むところは矢一筋なり、如何(いかん)せんと思ひけるが、屹(きつ)と案じ出だしたる事あつて、この度射んとしける矢先に、唾を吐き懸けて、また同じ矢所をぞ射たりける、この矢に毒を塗りたる故にや依りけん、また同じ矢坪を、三度まで射たる故にや依りけん、この矢眉間の只中(ただなか)を徹(とお)りて、喉の下まで、羽(は)ぶくら責めてぞ立ちたりける、二、三千見えつる焼松も、光たちまち消えて、島のごとくにありつる物、倒るゝ音大地を響かせり、立ち寄りてこれを見るに、果して百足の※(むかで)なり、竜神はこれを悦びて、秀郷を様々に饗(もてな)しけるに、太刀一振(ひとふり)、巻絹(まきぎぬ)一つ、鎧一領、頸結(ゆ)うたる俵一つ、赤銅(しやくどう)の撞鐘(つきがね)一口を与へて、御辺の門葉(もんよう)に、必ず将軍になる人多かるべしとぞ示しける...
南方熊楠 「十二支考」
...自身のために作られてあった直衣(のうし)一領と...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...十三年忌には袈裟(けさ)一領家元...
森鴎外 「渋江抽斎」
...見事な一領の錦袍(きんぽう)をとって彼に与えた...
吉川英治 「三国志」
...一領の大名ともなって都へも出...
吉川英治 「私本太平記」
...一領の鎧(よろい)をそばにおいていた...
吉川英治 「私本太平記」
...貧しい一領の具足をまとい...
吉川英治 「新書太閤記」
...一領の神馬(しんめ)を...
吉川英治 「新書太閤記」
...――何ものこらず、具足一領、鎗(やり)一本、白帷子(しろかたびら)ひとつ、挾箱(はさみばこ)に入れて下り申し候(そうろう)...
吉川英治 「日本名婦伝」
...一領(りょう)の鎧が...
吉川英治 「源頼朝」
...二は宗麟配下の一領主に宛てた書簡で...
和辻哲郎 「鎖国」
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