...われわれが重大使命を果(はた)す上に一頓挫(いちとんざ)を来たすことになる...
海野十三 「流線間諜」
...改造とともに一頓挫を来たした形になる例が多く...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...この一頓挫で文太郎の心は稍靜まつたのであらうかそれとも疲勞を極めたのであらうか暫く靜平な状態を續けて眠りに落ちたやうであつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...一頓挫(いちとんざ)のかたちであつた...
太宰治 「富嶽百景」
...不幸にして目下のところ一頓挫(とんざ)を来たしているのである...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一寸一頓挫を来たした...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そこでせつかくの場面が一頓挫してむしろ喜劇になつてしまつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...充分に成果を見るに到らぬ以前に一頓挫(とんざ)をきたし...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...これがために一頓挫して...
中里介山 「大菩薩峠」
...此処に芸術は一頓挫した...
中原中也 「生と歌」
...ガクリと一頓挫した形の処が多い...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...また此処で一頓挫しなければならないことになった...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...思はずこの計画に一頓挫を来してしまつたのです...
牧野信一 「山彦の街」
...此所で彼は一頓挫(いちとんざ)を来した...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...一頓挫を來しましても少し荊棘が生えましても...
森鴎外 「假名遣意見」
...探索はここに一頓挫(いちとんざ)を来(きた)さなくてはならない...
森鴎外 「渋江抽斎」
...彦根の事も一頓挫(とんざ)の折から...
山本周五郎 「新潮記」
...一頓挫を来たさないわけにゆくまい...
吉川英治 「私本太平記」
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