...4.彼は隣近所を一順問ふて廻はる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...お客の総(す)べてに一順それを当てがってしまい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一順吉は今でもはつきりとその時のさまを思ひ出すことが出来た...
田山録弥 「花束」
...觀音堂や都久夫須麻(つくぶすま)神社などを一順參拜した...
近松秋江 「湖光島影」
...一順すむと祭壇の菓子を下げて子供等に頂かせる...
寺田寅彦 「祭」
...そして一順人々の手を経廻(へめぐ)って来た時計を...
徳田秋声 「足迹」
...七盃が一順廻った時分に...
徳田秋声 「新世帯」
...従弟で浅井から養子に行った天岸一順というが学問のため出京していたのでこれもこの下宿へ同寓せしめることにした...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その晩は従弟で医者である天岸一順の宅へ落着いた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...木が多いので一順まはるうちにはいやになるほどとれる...
中勘助 「銀の匙」
...彼らの様子を一順(いちじゅん)見渡してから...
夏目漱石 「行人」
...「これには実に閉口したね」と父は皆(みん)なの顔を一順(いちじゅん)見渡したが...
夏目漱石 「行人」
...単純ながら一順の過程を通っておる...
夏目漱石 「坑夫」
...ところが両方の電車が一順廻って来て...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...一順風耳の八五郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...朝がへりの殿がた一順すみて朝寐の町も門(かど)の箒目(ははきめ)青海波(せいがいは)をゑがき...
樋口一葉 「たけくらべ」
...朝(あさ)がへりの殿(との)がた一順(じゆん)すみて朝寢(あさね)の町(まち)も門(かど)の箒目(はゝきめ)青海波(せいがいは)をゑがき...
樋口一葉 「たけくらべ」
...自分は一順町をまわって異様な感じがした...
水野葉舟 「香油」
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