...(彼等は一面識もない間がらだつた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...一面識もない者が新聞の材料をとりにゆくつて...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一六年一月号)」
...お互ひに一面識もないのに選句の上では十年の舊知のやうに共鳴しあつた...
心猿 「露伴忌」
...総領事夫人とは一面識もないような顔をして云ったのですが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...」私は旅先でまだ一面識もない自分を訪ねて...
薄田泣菫 「質屋の通帳」
...まだ一面識もないことで...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...一面識もないあかの他人が...
太宰治 「花燭」
...男子が衆人環視のなかで一面識もない少女の腰へ手をしたり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...そういう一面識もない人で僕と共に盃を挙げようというものがいよいよ増加した...
永井荷風 「申訳」
...出る時嫂は一面識もない眼下のものに挨拶でもするように...
夏目漱石 「行人」
...せんだって友人を連れて一面識もない華族の門前を通行した時...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...一面識もない人が時々書信又は絵端書抔(えはがきなど)をわざわざ寄せて意外の褒辞(ほうじ)を賜わった事がある...
夏目漱石 「『吾輩は猫である』上篇自序」
...それは金主と事業者との間に一面識もないからであるのと...
平出修 「瘢痕」
...他人の子が(まだ一面識もない赤ん坊が)何十里か何百里か離れた土地で立つたりころんだりしてゐるのが...
正宗白鳥 「吉日」
...彼れはいきなり一面識もないラ氏に色々の慰撫的(いぶてき)な言葉をかけた...
松永延造 「ラ氏の笛」
...まったく一面識もない男が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幻滅」
...一面識もない私に逢おうなどと思ったろうと思われるほどだ...
水野葉舟 「北国の人」
...まだ彼とは一面識もないあいだですが...
吉川英治 「新書太閤記」
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