...その記事は一面的で、深い分析が欠けている...
...彼の見方はあまりにも一面的だ...
...彼女は物事を見るのが常に一面的だ...
...彼は問題について一面的な見方しかできない...
...色々な立場からの意見を聞いた方が、一面的な結論を避けられる...
...後の二つの可能性を無視する一面的な考へ方であるやうに見える...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...現在に於ける我等の偏局せる發展を更に一面的に偏局せしむるものに過ぎないであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...そうして狭隘(きょうあい)で一面的な文学観を読者の審判の庭に供述する以前にあらかじめ提出しておくべき参考書類あるいは「予審調書」としてぜひとも必要と考えられるからである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...此等三種の「精神の一面的な方向」を「平均し」「補欠」すべき時である...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...事物の一面的・半面的理解は少くとも真理であることが出来す...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...それが一面的な抽象性を免れて自らを全体性にまで高め...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...従っていずれも偏頗で一面的な真理を含んでいるに過ぎないと云っている...
戸坂潤 「思想としての文学」
...ダダイストが大砲だのに女が電柱にもたれて泣いてゐましたリゾール石鹸を用意なさいそれでも遂に私は愛されません女はダダイストを普通の形式で愛し得ません私は如何せ恋なんかの上では概念の愛で結構だと思つてゐますに白状します――だけど余りに多面体のダダイストは言葉が一面的なのでだから女に警戒されます理解は悲哀です概念形式を齎しません...
中原中也 「(ダダイストが大砲だのに)」
...その立場からのカフカ解釈は一面的であるとして多くの人びとから激しい攻撃を浴びた...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...歴史的意識が彼に存した限り一面的であつたのもこのためである...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...このものも前者に単に否定的に対立する限り一面的で抽象的であり...
三木清 「哲学入門」
...それをつねに一面的に把握する」といふ誤謬...
三木清 「歴史哲學」
...科学者などの業績をはかることばかりでは一面的です...
宮本百合子 「新しい抵抗について」
...また一面的に解決されないものだから...
宮本百合子 「新しい船出」
...同時に所謂ハイカラーというか一面的合理主義を感じて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一般的な或は一面的な標準できめるから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...唯単に一面的に否定的な意味にばかり使っているのでは無いという事が...
三好十郎 「恐怖の季節」
...その觸れかた自體がきわめて不完全な一面的なものであつた事から來ている...
三好十郎 「肌の匂い」
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