...純眞一途な文學青年だとばかり思つてゐた彼が...
心猿 「露伴忌」
...その人は一途なものを失っているので...
上村松園 「無題抄」
...文学に対する一途な情熱を持ち...
宇野浩二 「思ひ出すままに」
...正直一途な、眞正面からの、生理的全存在的な、繪畫そのもの、表現そのものへの追求以外に、彼には特別な異質が無い...
高村光太郎 「正と譎と」
...この忠義一途な若者は頓(とみ)には口も利(き)けぬくらいに硬ばり切っているのであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...何だかこう厳粛な一途な信念とでもいうようなものが露わに覗き出していて...
豊島与志雄 「好意」
...ただ主人を探し出すという一途な愛に支えられて走りつづけて行くのでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...踏みにじってやりたい一途な悪念にとりつかれていた折だったので...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...忠義一途なこころから...
久生十蘭 「金狼」
...反省して見ると悉く一途な情熱の変形であつたことに気づいて...
牧野信一 「小川の流れ」
...常に正直一途な家臣としての運命でなければならなかった事情を...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...ただ一途な思慕と信仰のその念いばかりが繍帳に籠っているとみえた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...この律儀一途な性分を重宝がって連之助は...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...ついその賞め言葉に乗って一途な清子は無暗とお粥をこしらえる...
矢田津世子 「茶粥の記」
...一途な仙太の激しい気性を知っていたから...
矢田津世子 「凍雲」
...正直一途な性格で...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...(笑)さういふ一途な性格がございます...
吉川英治 「折々の記」
...そうした精進一途な自分のすがたにも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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