...一足飛びに戸口へ飛び出さうとしました...
芥川龍之介 「河童」
...他愛のない夢から一足飛びにこの恐ろしい現実に呼びさまされた彼れの心は...
有島武郎 「カインの末裔」
...この山の頂きからあの山の頂きに行かんとして、当然経ねばならぬところの路(みち)を踏まずに、一足飛びに、足を地から離した心である...
石川啄木 「性急な思想」
...自分は何か一足飛(いつそくとび)な事を仕出かさねばならぬやうに焦々(いらいら)するが...
石川啄木 「葉書」
...二葉亭は一足飛びに大家班に入ったにかかわらず...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...いくばくもなく風説の女主人公たる貴夫人の夫君が一足飛びの栄職に就いたのが復(ま)たもや疑問の種子となって...
内田魯庵 「四十年前」
...この階段を経ずして一足飛びには進み兼ねるけれども...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...だが一足飛びに常識学派の場合に来た方が吾々の話しが簡潔になる...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...声のしたところへ一足飛びに走って来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...「それで才覚が出来たのかい」「あなたは何でも一足飛(いっそくとび)ね」「なにが」「だって...
夏目漱石 「野分」
...金でも貸したのかい」「ほらまた一足飛(いっそくと)びをなさる」道也先生は少々おかしくなったと見えて...
夏目漱石 「野分」
...一足飛にスツ飛んで行くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一足飛びに風呂場へ――...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...凝(じっ)として待っていやがれ」岩も藪(やぶ)も一足飛びに――焔の中のお六に心引かれながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一足飛びに稿料何円かを支払って一般の稿料価上げを促したものである...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...きのうより一足飛びに近づいているぞ...
室生犀星 「姫たちばな」
...かれはその瞬間に一足飛びにかれはかれ自身の...
室生犀星 「みずうみ」
...我れ知らずもう一足飛び退いたところを...
吉川英治 「剣難女難」
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