...二人は一足先に上つて行く支那の大官に追ひついた...
芥川龍之介 「舞踏会」
...それは生活の進歩を一足先に見越して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...小学校の同級生である喜一が多分自分より一足先に戦地から帰つているはずの西隣に...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...一足先に別室に監禁してあります...
海野十三 「宇宙尖兵」
...その後は歩きながら話すとしてお前さん一足先に外へ出てくれ」そういって「深夜の市長」は...
海野十三 「深夜の市長」
...わしは、今まで、武士としての半生を、空しく、過してしまった代りとして、これから後の半生を、益満より、一足先に、出ようとおもう」「資本(もとで)は、若旦那」「資本か」と、いって、小太郎は、笑った...
直木三十五 「南国太平記」
...その秀吉よりも一足先にこの世を去った...
中里介山 「大菩薩峠」
...我々は一足先に行手の村里へ参り...
中里介山 「大菩薩峠」
...一足先に行ってみてはくれまいか」「ヘエ――」「それから念のために言っておくが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先生より一足先に母屋に歸つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ラ・コートの村の旅籠屋(オテル)まで一足先に出発してちょうだい...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...まいります! あなたは一足先に駈け帰って...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...袴野は皆とは一足先にかえることが出来るし...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...一足先に小田原へ行くといって...
吉川英治 「江戸三国志」
...それより一足先に...
吉川英治 「夏虫行燈」
...一足先にスタスタと急ぎだした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「船で、待っていますよ」お喜代は、一足先に行って、船宿で茶を喫(の)んでいた...
吉川英治 「松のや露八」
...――では一足先に立って行ったか」又八は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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