...彼は一足先に学校に行った...
...伊丹(いたみ)の鬼貫(おにつら)さへ芭蕉よりも一足先に俗語を使つてゐたかも知れぬ...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...一足先に歸つた筈の高橋が便所から出て來た...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...小学校の同級生である喜一が多分自分より一足先に戦地から帰つているはずの西隣に...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...嵐より一足先にこっちが逃げちまわないと...
海野十三 「太平洋魔城」
...従僕らも一足先に帰国して...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...一足先に出た竜之助の一行と...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたしたちは一足先へ出かけているのです」「いや...
中里介山 「大菩薩峠」
...純粋に自己自身の即ち魂の興味よりもヴァニティの方を一足先に出したのです...
中原中也 「小林秀雄小論」
...嫂と縫子の蝙蝠傘(こうもりがさ)を提げて一足先へ玄関へ出た...
夏目漱石 「それから」
...兩君よりも一足先きに宿に歸つたのは十一時頃であつた...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...一足先に出た勝則が...
火野葦平 「花と龍」
...俺は一足先にリバプールへ赴く...
松本泰 「日蔭の街」
...この男が私のくるまを見ると私より一足先に小走りになって...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...一足先に帰るけに...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...一足先に……」と...
吉川英治 「脚」
...まあ一足先きに筑波屋へ宿をとって置いて...
吉川英治 「江戸三国志」
...それより一足先に...
吉川英治 「夏虫行燈」
...榊(さかき)の前の白い灯がふと武蔵の眼に泛(う)かぶ――「――自分より一足先に死んでいる人がある」あしたは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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