...植字工は一見して彼の欲する活字を知る...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...一見して伴天連(ばてれん)たる西人(せいじん)の手になつたものだらうと思はれるやうな所があると断り書まで添へたものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...□枯淡な句と幼稚な句とは一見して同一なものゝやうに思はれる...
種田山頭火 「其中日記」
...といったことは一見して明瞭だった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...――それもただ一見して...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...春章が勝川派の特徴を歴然たらしめし安永時代の役者絵を取りてこれを比較すれば一見して如何(いか)にその画風の写生に近(ちかづ)きしかを知るべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...一見していずれも新聞記者らしい眼鏡をかけた洋服の男である...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...一見しては地鉄(じがね)が弱いようだけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...仮令(たとえ)一見して間違ったように見えても...
中島敦 「光と風と夢」
...昔のローマの闘技場を原型にしたものであることは一見してわかる...
野上豊一郎 「闘牛」
...一見して困難なしに受容されるであろうことは確かだろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...一見して手術現場付近に外部の者を立入らせない警固兵であることがわかった...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...ということは我々には一見してわかるよ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...一見して人畜無害な小説なのに...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...一見しても、格式ある立派な老杉が周囲をめぐっていて、神宮のような建物の長老らしい家である...
横光利一 「夜の靴」
...判断の前に風采(ふうさい)を一見して...
吉川英治 「江戸三国志」
...今では一見してそれと分る癩の相好(そうごう)をしている...
吉川英治 「大谷刑部」
...おのづから一見して...
吉川英治 「折々の記」
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