...素人にも一見してそれが分る程...
江戸川乱歩 「悪霊」
...沢山ころがっている石塊の一つであることが一見して分るのであるが...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...一見してそれは子供でないことが分った...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...一見して伴天連(ばてれん)たる西人(せいじん)の手になつたものだらうと思はれるやうな所があると断り書まで添へたものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...見れば一見して「種」の方を好いというのでも証拠立てられました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...余り当時人がかれこれいわなかったあの法隆寺の仁王(におう)さんは私は一見して結構だと思いました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...その数(かず)いづれも夥(おびただ)しきが中(なか)に余の一見して長く忘るる能はざるものは...
永井荷風 「江戸芸術論」
...「こりゃ違う」誰が見ても米友とほかの人とは一見して区別がつくのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは一見して能登守の姿であることがわかりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...お松もまた一見してその驚きと喜びとは...
中里介山 「大菩薩峠」
...南条が何かしら躍起の体(てい)に見えるのに、山崎はかえって冷淡に落着いて、煙草を一ぷく吹かしてから、「それはどうでもよろしいことだが、南条殿、今のあの少年は、ちょっとみどころのありそうな少年でござるな」「山崎君、みどころがあるかないか、君には一見して、そんなことがわかるのか」「わかる」と言いながら山崎譲は吹殻をハタくと、またしても煙草盆を持って鼻の先へつるし上げました...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵馬は一見して、これは遊学の書生だと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一見して堂堂たる城廓であることが直感され...
野上豐一郎 「ウォリクの城」
...一見してこれは全く不可能に見える...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...従つて一見して容易にその意を知るべし...
正岡子規 「病牀譫語」
...縄付の男を一見しておく義務を感じたからであろう...
吉川英治 「新・水滸伝」
...いわゆる一見して...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...数年来彼は一見してジルベールからの手紙である事を知る必要から...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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