...すでに阿部郡(ごおり)であるのだから語呂が合い過ぎるけれども、これは独語学者早瀬主税氏が、ここに私塾を開いて、朝からその声の絶間のない処から、学生が戯(たわむれ)にしか名づけたのが、一般に拡まって、豆腐屋までがAB横町と呼んで、土地の名物である...
泉鏡花 「婦系図」
...民間にて一般に用いきたれる御水や御札やあるいは禁厭(きんよう)の類までも...
井上円了 「おばけの正体」
...この流行によって学芸が一般に普及した功績は認めねばならぬが...
岩波茂雄 「岩波文庫論」
...本を送るためとして一般に売り出していると聞いたからだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...それが一つのまとまった全体を形成しておりながらその作者は必ずしも一人の人間でなくてむしろ一般には数人の一団より成る「集合人」であるということである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...一般に推理小説という言葉が使用されはじめたのが...
十返肇 「日本推理小説の曲り角」
...文化一般にそのまま通用する...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...基礎づけは一般には権利づけではなくして...
戸坂潤 「科学方法論」
...今日一般にプロレタリア的社会科学は...
戸坂潤 「科学論」
...とそう一般に考えられている...
戸坂潤 「技術の哲学」
...一般に物質そのものの弁証法というものの認識から来る必然的な一つの結果なのであって...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...それは例えば Ehrenfels が一般に形態内容(Gestaltqualitten)は“positive Vorstellungsinhalte”であると云った言葉の上からも一応理解出来るであろう...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...「ソフィスト」には一般に余程不眞面目な...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...一般にそれを「イキ」...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...広く人類一般にこれを施行する事に依って初めて人類が生活の真正の安定心を得る事が出来...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...蕪村の名句として一般に定評されているけれども...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...長く一般に伝統されている...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...然るにランケも根本的には例外をなさず、一般に、廣義に於けるドイツ歴史學派の特色をなしたものが有機體説的な歴史理論であつたことは、さきに論じた通りである...
三木清 「歴史哲學」
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