...なおその折は若君のお慰みに、八瀬小原にて狩くらを催すことにいたしましょうと、そう云う御口上を述べられましたところ、殿下も斜めならずお喜び遊ばし、よいことを思いついてくれた、何事も関白の心任せに致すから、帰ってその由を伝えてくれと仰っしゃって、御太刀一腰、御呉服あまた下されましたので、大膳殿もたいそう面目を施しまして、戻って来られたことがござりました...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...なお戸棚の奥から取り出した細身の大小一腰...
中里介山 「大菩薩峠」
...この一腰を証拠に...
中里介山 「大菩薩峠」
...この一腰とお引きかえに」取引が...
中里介山 「大菩薩峠」
...その一腰とても、昨夜、斎藤に向って歎いて言った通りであるから、意にかなうほどの名刀であるとは思われない...
中里介山 「大菩薩峠」
...彦四郎貞宗の一腰を申受けた秋月九十郎は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...礼のために太刀一腰と二千疋の折紙を持って...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...打揃(いでたち)は」「道服に一腰ざし...
山田美妙 「武蔵野」
...信国(のぶくに)の一腰を横たえて...
吉川英治 「剣の四君子」
...一腰の脇差を取り出して戻って来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...帯びていた一腰を...
吉川英治 「新書太閤記」
...刀はたった一腰(ひとこし)しか出品されていなかったように思う...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...死ぬ前に自分の愛刀を一腰...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...いずれ周馬の手紙には、深い魂胆があり、企らみがあるものとは拙者も察しているが、この弦之丞の眼からみれば、およそは多寡(たか)の知れたあの三人……あはははは、久しく試みぬ夕雲流(せきうんりゅう)、場合によっては――」と、無銘の一腰、笛袋に入れて腰に落した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...昔ながらの朱鞘(しゅざや)を一腰差し...
吉川英治 「松のや露八」
...孤剣!たのむはただこの一腰(いちよう)...
吉川英治 「宮本武蔵」
...一腰(ひとこし)の太刀を帯び...
吉川英治 「宮本武蔵」
...白鞘の一腰を払うと...
吉川英治 「山浦清麿」
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