...始終第一義的に情実にまげられないやうに活きやうと努力してお出になるかたとしてはそれも誠に余儀ないことだと思ひます...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年一月号)」
...彼は医師のできることが一義的に重要であり...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...それを持続してゆくうちに第一義的に向上することが出来るのではあるまいか...
種田山頭火 「其中日記」
...第一義的に社会の欠陥にも触れる...
田山録弥 「三月の創作」
...そういう第二義的な弊が伴なうからと言って干支の使用が第一義的に不合理だという証拠にはならない...
寺田寅彦 「自由画稿」
...第一義的に見て大して存在理由のなさそうに見える形式社会学も相当な存在理由を見出すことが出来るのであった...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...因果律は「あらゆる時点に於て与えられたる関係とその時点に固有な変化との間には合法則的な関連がありそれがこの変化をこの関係の関数として一義的に決定する」ものとして表現されるのである...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...二点によって一義的に決定される要素之が線である...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...凡そ時間が第一義的には意識にぞくする筈のものだ...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...自己意識に裏づけられただけのものとして想定する道徳主義的な出発から一義的に出て来ることに過ぎなかったのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...ファシズムが何よりも先に一つの政治形態として第一義的に特色づけられるのを常とするという一つの事実を説明する...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...一義的に実現され得るならば...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...商業的価値が第一義的に置かれる...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...この技術的知性には神經系統の諸機能が一義的に相應してゐる...
三木清 「認識論」
...絶對的な全體のうちに於て一義的に位置付けられるといふことは...
三木清 「歴史哲學」
...ほかの事は先ずさておいて、第一義的に、あなたの作品と人間からホントの影響を受けたいと思って来ているんですよ...
三好十郎 「好日」
...苦楽座の方針や演目は君等座員達の芸術家としての芸術的意慾を第一義的に具体化したものである...
三好十郎 「俳優への手紙」
...恋愛を人生の第一義的に夢想したり神秘視して...
吉川英治 「新書太閤記」
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