...その次にひどく落ち付かぬ様子をし出したのは事務長と向かい合って食卓の他の一端にいた鬚(ひげ)の白いアメリカ人の船長であった...
有島武郎 「或る女」
...彼は旋盤の一端に坐り...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...行の一端に日附があり...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...感想の一端に過ぎない...
種田山頭火 「其中日記」
...刄(は)は一端に在る事有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...馬子は提灯を羽目(はめ)の一端にかけて置いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...柄の一端に唇を當てながら劇しく吸ふ...
南部修太郎 「阿片の味」
...一端にS字型の罠(わな)を作り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その一端に何か綱のようなものを結びつけることが必要となった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...一束にした草鞋(わらじ)と一歩一歩踏み昇る場合の足場を掘るためのスコップとを鞍の一端に結びつけて来たのであるが...
牧野信一 「ゼーロン」
...その視線の一端に...
牧野信一 「蛍」
...あれは私が森栖先生への御恩返しの一端にもと思って作ったものです...
夢野久作 「少女地獄」
...彼は山の中の空地の一端に佇(たたず)んでいたのであった...
夢野久作 「笑う唖女」
...正面の床間の一端に...
横光利一 「夜の靴」
...支那気分の一端に触れたものであらう...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...桔梗が原の一端に立つて仰ぎ見る穗高の氣高さは...
吉江喬松 「山岳美觀」
...しからば恩返しの一端に...
吉川英治 「三国志」
...まず表の一端にもそれは出ている...
吉川英治 「私本太平記」
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