...僕等の論理の異るのは唯かう云ふ一点だけだつた...
芥川龍之介 「歯車」
...ある一点だけは規則そのものでした...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...素人臭い心配の一点だけである...
戸坂潤 「社会時評」
...あの一点だけの話だよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その一点だけが、今、どうして秦啓源の心に拡大されて写ったのであろうか、照顕さまの一件が反映した故であろうか...
豊島与志雄 「非情の愛」
...明暸になった一点だけが意識の焦点になって...
夏目漱石 「創作家の態度」
...ただその一点だけが此の殺人事件に於いて必要だったのだから恐ろしいじゃありませんか...
浜尾四郎 「彼は誰を殺したか」
...せめて最後の一点だけを...
久生十蘭 「予言」
...」「せがれの嫌疑はすっかりはれたでしょうな?」教授の気にかかるのはこの一点だけとなった...
平林初之輔 「予審調書」
...えり首を一点だけ白く強調し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...ただ一点だけは避けていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...最後に人知れずその瓢をくくりつけて去ったという一点だけが...
柳田国男 「山の人生」
...評価の一点だけには何としても遺憾がある...
柳田国男 「雪国の春」
...そしてその一点だけをみるなら決して妄信(もうしん)ではないのである...
山本周五郎 「新潮記」
...芸はどこか一点だけ殺さなきア嘘だ...
横光利一 「旅愁」
...まるで別のことだという一点だけ知り合っている二人のように...
横光利一 「旅愁」
...その一点だけをどうしても打ち明けてくれない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――ただこの感触の一点だけは...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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