...祠畔に銀杏の大木あり、十數幹簇生して、一樹を成す...
大町桂月 「小利根川の櫻」
...これで田植ができる雨を聴きつゝ寝る・いたゞきは立ち枯れの一樹・蠅がうるさい独を守る・ひとりのあつい茶をすゝる・花いばら...
種田山頭火 「行乞記」
...その二は一樹(いちじゅ)の垂楊図(すいようず)の上部を限る霞(かすみ)の間(あいだ)より糸の如きその枝を吹きなびかす処...
永井荷風 「江戸芸術論」
...門内の一樹がわずかに昔の名残を留めているに過ぎなかった...
永井荷風 「里の今昔」
...梨花淡白柳深青 〔梨花(りか)は淡白(たんぱく)にして柳(やなぎ)は深青(しんせい)柳絮飛時花満城柳絮(りゅうじょ)の飛ぶ時花(はな)城(しろ)に満(み)つ惆悵東欄一樹雪惆悵(ちゅうちょう)す東欄一樹(とうらんいちじゅ)の雪人生看得幾清明人生(じんせい)看(み)るを得るは幾清明(いくせいめい)ぞ〕何如璋は明治の儒者文人の間には重んぜられた人であったと見え...
永井荷風 「十九の秋」
...幹太き一樹の柳少しく斜(ななめ)になりて立つ...
永井荷風 「日和下駄」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...次の日は朝の程に鵜戸の窟にまうでゝ其の日ひと日は樓上にいねてやすらふ手枕に疊のあとのこちたきに幾時われは眠りたるらむ懶き身をおこしてやがて呆然として遠く目を放つうるはしき鵜戸(うど)の入江の懷にかへる舟かも沖に帆は滿つ渚にちかく檐を掩ひて一樹の松そばだちたるが...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...そしてこの詩の前書きは「招賢寺ニ山花一樹アリテ人ハ名ヲ知ルナシ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...彼のタチバナという蜜柑属の一樹が...
牧野富太郎 「植物記」
...一樹を断てば十二樹を生じ...
南方熊楠 「十二支考」
...八の一樹や草の少ない大阪の町は...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...一樹飛梅遺愛古...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...近く石垣に沿うて咲き残つてゐる紅い一樹の桃の花までが支那の古典で見る仙境の聯想を促すものであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...全く眼に入る一樹も無い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...果たして一樹の下に...
吉川英治 「三国志」
...大きな一樹の前に佇んだ...
吉川英治 「私本太平記」
...一樹(じゅ)の縁(えん)...
吉川英治 「新・水滸伝」
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