...角(かど)地面の一構えに来て...
有島武郎 「或る女」
...その取付きの一構え...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...高い塀(へい)の門を潜(くぐ)ると櫺子格子(れんじごうし)の表つきの一構えがあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それは中庭の突き当りの陰気な一構えの建物の中にある薄暗い一組の室であった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...裏には顕官の来て泊る新築の一構えなどもあった...
徳田秋声 「黴」
...二階建ての一構えであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...大きな一構えの建築を見出して屋根の上をながめると...
中里介山 「大菩薩峠」
...幸(さいわい)ひっそりとした一構えに...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...庭の作りようなどもきわめて凝(こ)った一構えがあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遠くからはすごくさえ思われる一構えがそれであるのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...藁葺(わらぶ)きの家が何軒も立ち並んだ一構えが柞(ははそ)の林に囲まれて...
森鴎外 「山椒大夫」
...曲りくねッたさも悪徒らしい古木の洞穴(うろ)には梟(ふくろ)があの怖(こわ)らしい両眼で月を睨(にら)みながら宿鳥(ねとり)を引き裂いて生血(なまち)をぽたぽた……崖下(がけした)にある一構えの第宅(やしき)は郷士の住処(すみか)と見え...
山田美妙 「武蔵野」
...小さな砦(とりで)ぐらいな役には立とうと思われる豪奢(ごうしゃ)な一構えの屋敷がある...
吉川英治 「親鸞」
...一構えの屋敷が空いているはずだ...
吉川英治 「平の将門」
...宏壮な一構えの大屋敷...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...あの見るからに閑雅(かんが)な門のある一構えが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...物音もしない一構えの建物がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...土止めの石垣をたたみあげて柴垣をめぐらした一構えがある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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