...一概にほんたうとも云はれないさ」!×それから又夏目先生の話に子規(しき)は先生の俳句や漢詩にいつも批評を加へたさうです...
芥川龍之介 「正岡子規」
...「まあまあそう一概におっしゃらずに...
泉鏡花 「活人形」
...季重なりはいけないと一概に排斥する月並(つきなみ)宗匠輩の言葉はとるに足りませぬ...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...われ/\は一概に光るものが嫌いと云う訳ではないが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...さう一概に男のことをきめて言ふのはわりい...
田山花袋 「道綱の母」
...色を以て現わすのが適当という程度のものか知ら……」「一概には言えますまい――しかし...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは一概には言われません...
中里介山 「大菩薩峠」
...一概に留守と見切(みきり)をつける訳にも行かなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...母は一概にそうきめてしまって...
長谷川時雨 「議事堂炎上」
...だから僕は要するに、どんな職業だってみんな社会に必要だからこそ存在するので、一概に、あれは高利貸だから代議士になる資格がないの、あれは女郎屋の主人だから、市会議員になっちゃいけないのとは言わない...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...一概に擯斥(ひんせき)する者あり...
福沢諭吉 「旧藩情」
...一概に、佳作とか、傑作とかと驚くものではありませんが、小説の一つの理想といふもののあらはれとして、読者にとつてはおそらく満足に堪へられぬ泉の水に胸を沾ほされる悦びに違ひありません...
牧野信一 「浪曼的月評」
...右に言った通り蛙をば後脚から啖い初むる故一概に言う事もならぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...東京人の生活といっても一概に云えぬ...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...一概に盲従して居ない事である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...一概には支えかねおりますが...
吉川英治 「上杉謙信」
...やはり正直者はばかをみるということですかな」答「さよう一概にはいえませぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...そう一概には笑えなかった...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
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