...一概にほんたうとも云はれないさ」!×それから又夏目先生の話に子規(しき)は先生の俳句や漢詩にいつも批評を加へたさうです...
芥川龍之介 「正岡子規」
...『一概には申されませんけれど...
石川啄木 「鳥影」
...「まあまあそう一概におっしゃらずに...
泉鏡花 「活人形」
...仏教仏教と一概に言うが...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...一概に捨てゝ了ふわけには行かないが...
田山録弥 「スケツチ」
...こいつは何うも一概には言へないな』――昨夜話してゐる中にこんな言葉が雜つてゐた...
田山花袋 「道綱の母」
...一概に云われないようである...
寺田寅彦 「学問の自由」
...ただ一概に断片的な通俗科学はいかなる場合でも排斥すべきものであるかのような感を読者にいだかせるような所説に対しては...
寺田寅彦 「自由画稿」
...こういう人を一概に愚弄(ぐろう)する人があるが...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...幕府へ媚付(こびつ)き候見識と一概に罵詈(ばり)する人これ有るべく候えども...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...実際、薩摩屋敷に集まるものの目的と行為は、江戸の市中を脅威したり、愚弄したりするために存在しているような形でありましたが、そうかといって、これを一概に、暴民暴徒の巣のようにいってしまうのは誤りです...
中里介山 「大菩薩峠」
...一概に上下の区別を立てようとするのはたいていの場合においてその道に暗い素人(しろうと)のやる事であります...
夏目漱石 「中味と形式」
...きっと変な顔をされるにきまっているわ」お延が一概に津田の依頼を斥(しりぞ)けたのは...
夏目漱石 「明暗」
...論じ來れば科擧の必しも一概に排斥すべき惡制にあらずして...
原勝郎 「貢院の春」
...だからと云つて、一概に、つまらぬとか、退屈とかと云つてゐたら際限もなからう...
牧野信一 「浪曼的月評」
...だからと称して一概に新人の無能呼はりを為すにはあたるまい...
牧野信一 「浪曼的時評」
...もちろん私は甘さというものを一概に無価値であるなぞと考えるのではない...
三木清 「読書遍歴」
...一概に判定し得るものでは決してない...
矢部貞治 「政治学入門」
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