...そはイスラエルの一枝を護りたる君が情(なさけ)の報なりといひぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...松園という字がすうッと伸びて梅の一枝になっていたりする...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...」蝋梅机の上の花瓶に一枝の蝋梅がほほゑみかけてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...その満開の一枝に寒くぶらんとぶらさがっている縄きれを見つめていた...
太宰治 「狂言の神」
...その一枝を活ける...
種田山頭火 「一草庵日記」
...銀柳一枝の春信...
種田山頭火 「其中日記」
...盡きぬは恨み春の雨ともしび暗きさよ中の夢のたゝちをいかにせむありし昨日の面影に替はらぬ笑みも含ませて名におふ花の一枝は嗚呼その細き玉の手に...
土井晩翠 「天地有情」
...青葉山に對し廣瀬川に臨む花壇川前町に鷦鷯一枝の安を得つゝある...
土井晩翠 「「晩翠放談」自序」
...車夫(くるまや)が折ってくれた色濃い桔梗の一枝(ひとえだ)を鶴子は握(にぎ)って負(おぶ)られて行く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...池の中には、李の花の一枝が、花弁を幾つか散らして、ゆらゆらと浮いていました...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...文人がよく描く四君子などでも一枝一葉さえも真似する事が出来ぬ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...清元一枝会...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...ここの梅の枝を一枝折ったね...
中里介山 「大菩薩峠」
...或る物には一枝の花をし...
野上豊一郎 「ヴェルダン」
...神はやがて山吹の一枝を折りて振りかざしたまへば...
正岡子規 「花枕」
...或人の画に童子一人左手に傘の畳みたるを抱へ右の肩に一枝の梅を担(かつ)ぐ処を画けり...
正岡子規 「病牀六尺」
...室内は明るくテーブルの上には赤い梅もどきの一枝がさしてある...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...柱は細く、天井は低めに、佗(わ)びたる荒壁の小床には、蕎麦(そば)の一輪ざしに、梨の花が一枝、投げてあった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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