例文・使い方一覧でみる「一本差」の意味

...指一本差さしはせんぞ」老人は山の上に輝いてゐるおてんたう様をも...
薄田泣菫「山雀」

...二尺くらいある短い刀を一本差していた... 二尺くらいある短い刀を一本差していたの読み方
田中貢太郎「神仙河野久」

...更に人差指を一本差し伸べて... 更に人差指を一本差し伸べての読み方
豊島与志雄「囚われ人」

...「――一天高しと、押し頂き、青貝打ったる三間柄、大身の槍を引提げて、乗ったる馬は薄栗毛、目指すは、信玄只一人、その坊主首引っちぎり、手毬（てまり）の代りになしくれん、進めや、進め、いざ進め――」入口の狭いところに垂らしてある、垢まみれの暖簾をくぐって、齢の若い侍が、宿のどてらに、一本差したまま、入ってきた... 「――一天高しと、押し頂き、青貝打ったる三間柄、大身の槍を引提げて、乗ったる馬は薄栗毛、目指すは、信玄只一人、その坊主首引っちぎり、手毬の代りになしくれん、進めや、進め、いざ進め――」入口の狭いところに垂らしてある、垢まみれの暖簾をくぐって、齢の若い侍が、宿のどてらに、一本差したまま、入ってきたの読み方
直木三十五「南国太平記」

...脇差を一本差して立っているのを殿様が見咎（みとが）めて... 脇差を一本差して立っているのを殿様が見咎めての読み方
中里介山「大菩薩峠」

...覆面して脇差を一本差し... 覆面して脇差を一本差しの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...中には脇差を一本差して... 中には脇差を一本差しての読み方
中里介山「大菩薩峠」

...子は道中差にしては長いのを一本差しているにはいるが... 子は道中差にしては長いのを一本差しているにはいるがの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...差しているな！　と言ったのは、一本か二本差しているという意味ですが、一本差すことは、旅の百姓町人といえども、道中を限り許されていることであり、それにも長さに限度がある...
中里介山「大菩薩峠」

...短いのを一本差したきりだといふが... 短いのを一本差したきりだといふがの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...犬をどしの短いのを一本差して... 犬をどしの短いのを一本差しての読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...一本差した腰も輕く... 一本差した腰も輕くの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...一本差した腰も軽く... 一本差した腰も軽くの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...私は貴方にボルドー・ワインの小瓶を一本差し上げよう... 私は貴方にボルドー・ワインの小瓶を一本差し上げようの読み方
バルザック　Honore de Balzac 中島英之訳「ゴリオ爺さん」

...いやもう有難いことで……それでは……どなた様も六分は他人四分うちは猪口兵衛猪口兵衛ごひゐきになるこの団扇を一本差上げましょう...
夢野久作「狂歌師赤猪口兵衛」

...刀はつる巻の一本差し... 刀はつる巻の一本差しの読み方
吉川英治「新書太閤記」