...それは一書生の幽霊に悩まされたる談(はなし)である...
井上円了 「おばけの正体」
...神話学に関する一書を草せんことを以てす...
高木敏雄 「比較神話学」
...自分の著した“Netsuke”と題する研究的な一書を見せたり...
谷譲次 「踊る地平線」
...仲尼(ちゆうぢ)の智も篋中(けふちゆう)の物を知る能はず云々」の句のある一書を菅公に呈して...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...一書によると、王のお歳(とし)は十八歳(さい)であったと云われる...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...心こめたる贈り物の一書をひもとけるなり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...この一書さして版元の損にもならざりしと見えつづいて『女優ナナ』の出版にこたびは原稿料三拾円を得たり...
永井荷風 「書かでもの記」
...その多年にわたって自身に写生してためたものをまとめて一書となし...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...学術研究会議では『日本科学総覧』と題する英文の一書を編纂して...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...その二人に挟まれていては、いつかきっと、そのいずれかに喰われてしまうにきまっている」彼は心配のあまり、病床で筆をとって、一書をしたため、使いを立てて呂布の手もとへ上申した...
吉川英治 「三国志」
...孫権からの一書を呈すると...
吉川英治 「三国志」
...一書お知らせを賜われば...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらにわしも明答しよう」諾(だく)すに一書を以てした...
吉川英治 「新書太閤記」
...使者の見えたのを幸いに一書...
吉川英治 「新書太閤記」
...一書をしたためて...
吉川英治 「新書太閤記」
...これ以上の、まずい戦(いくさ)をやるのは」かれは、一書をかいて、部下にもたせ、暗夜にまぎれて、小舟を放った...
吉川英治 「新書太閤記」
...おたがい無数の小生命が飢えおののいて来た“めし茶碗の中の戦史”というものは一書も出ていない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...横一尺六寸九分】この一書簡も...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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