...円タクを呼んで一散に東京へ急がせた...
海野十三 「暗号数字」
...ちやうど飼ひ慣らした犬が主人を見つけて一散に飛んで来る...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...一散に横へ飛び退くと...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...一散にもと来た崖道へと逃げ上つた...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...それからあとをも見ずに一散に闇と靄との間を走りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...駕籠は追分を左へ一散に急ぐのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...太十が左へ向けば其時一散に左へ駈けて行く...
長塚節 「太十と其犬」
...靜(しづ)かな空(そら)をぢり/\と移(うつ)つて行(ゆ)く日(ひ)が傾(かたぶ)いたかと思(おも)ふと一散(さん)に落(お)ちはじめた...
長塚節 「土」
...そのまま一散に逃げてしまつた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...小径伝いに一散に花壇の方へ駆けて行く...
久生十蘭 「魔都」
...そして縄梯子(ジャコップ)に足を掛けようとしている外国船員のところへ一散に彼は駈付けた...
牧逸馬 「上海された男」
...一散に駆け出して行つた子供伴れの夫婦がゐた...
牧野信一 「熱い砂の上」
...寄んどころなくわたしは跣足になつてものゝ一丁あまりもあらうといふ急坂を芋畑の上から下まで糸を引いたまゝ一散に駈け降りるのであつた...
牧野信一 「山峡の凧」
...伴れの者も顧慮することなく一散に駆け出して行つた...
牧野信一 「まぼろし」
...何故か一散にN村まで行き着き損ひさうな焦立ちをもつてゐた...
牧野信一 「円卓子での話」
...棒鼻にゆらゆら揺れる明りにもつれて、かごと人との影は、一散に、鼻寺の本堂をあとにして、山門の際(きわ)まで走り出ました...
吉川英治 「江戸三国志」
...一散に逃げてくると...
吉川英治 「三国志」
...虚無僧の入ってきた裏門から一散に外へ走りだした...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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