...広額の下の鋭い眼光や左右の頬に一握りずつ生えている異様な髯をまじまじと見守る者もいた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...婆さんはまた箱の中へ手をやって一握りの物種を取りだした...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...中には一握り位ある女の髪の毛を円(まる)くして入れてあった...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...半ば黒焦げになった一握りの麦粒のほうがはるかに強く人の心を遠い昔の恐ろしい現実に引き寄せるように思われた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...一握りの草をその鼻先にこすりつけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一握りの粟を取出し...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...そして一握りの貨幣を放り上げた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二つの肩胛骨(けんこうこつ)の間の露(あら)わな肌の上に押し当てられた一握りの雪は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一握りの人数をもって多数の軍隊に対抗せんとしているだろう! 愛にも...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ライラックの一枝か薔薇(ばら)の一握りかを持っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一握りの懐紙を生垣の中に突っ込み...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...混合物を冷却用大桶の中のウワート(麦芽汁)表面に一握り振りかける...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...一握り五銭位の小菊が...
林芙美子 「泣虫小僧」
...一握りの分量宛に土塊を砕きとつて水に浸し...
牧野信一 「心象風景」
...それをまた木鉢へ移してメリケン粉を一握りほど振かけて以前のように布巾をかけて今の通りな温い処へ二時間置くと大層膨れて柔くなっていますから再び板の上へ取って打粉(うちこ)代りにメリケン粉を振かけてモー一度十分間もでっちるとちょうどいい柔かさの物が出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...七八枚の貨幣を一握りに握つて...
森鴎外 「金貨」
...一握りの砂にも足らない兵ではあるが...
吉川英治 「新書太閤記」
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