...黙つてお勝手から餌を一握り持つて来て...
太宰治 「お伽草紙」
...婆さんはまた箱の中へ手をやって一握りの物種を取りだした...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...一握りの卓布の面の上にでもやはりこれだけの色彩の錯綜(さくそう)が認められるのであろう...
寺田寅彦 「写生紀行」
...一握りばかりの豌豆(えんどう)がこぼれている...
寺田寅彦 「鑢屑」
...わずかに小市民のテクニシャン達の一握りが...
戸坂潤 「技術的精神とは何か」
...一握りの草をその鼻先にこすりつけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分の家に集まる一握りの青年を基礎に...
中井正一 「地方文化運動報告」
...その中から掴み出した一握りを...
中里介山 「大菩薩峠」
...一握りの懷紙を生垣の中に突込み...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たった一握りの白い握り飯が食べたいのだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...たった一握りの白い握り飯が食べたい...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...一握りの塩噌(えんそ)にも困っている...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...たった一握りの特権者たちの...
宮本百合子 「公のことと私のこと」
...七八枚の貨幣を一握りに握つて...
森鴎外 「金貨」
...一握りの灰・一つの影・一つの噂とならん...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そしたら一握りくらいの大きさの...
柳田国男 「故郷七十年」
...ほんの一握りの小石であったものが...
柳田國男 「日本の伝説」
...われは一握り程の碌米(ろくまい)の為に...
夢野久作 「白くれない」
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