...一握りの塩を入れた水でればいゝのです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...一握りの灰を撒いたくらゐの汚点を認めて...
太宰治 「お伽草紙」
...晩食は一握りの米をお粥にしてすました...
種田山頭火 「其中日記」
...ほんの一握りの人間しかいないもので...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...半ば黒焦げになった一握りの麦粒のほうがはるかに強く人の心を遠い昔の恐ろしい現実に引き寄せるように思われた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...疲れたる道楽者や冒険者などという一握りの人々のみだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あたかも一握りの黄金を握りしめてる吝嗇(りんしょく)家のように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二つの肩胛骨(けんこうこつ)の間の露(あら)わな肌の上に押し当てられた一握りの雪は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...農村に一握りカンパをして...
中井正一 「地方の青年についての報告」
...房(ふ)っさりした散髪を一握り額にこぼして...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...一握り五銭位の小菊が...
林芙美子 「泣虫小僧」
...それに一握りの石は組み物からもぎ取った物だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...一握りの金を彼の手にわたしてこういったのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一握りの塩と一挺の鉄砲があれば...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...一握りの盛り塩が円錐形の姿を崩さず...
横光利一 「旅愁」
...一握りの砂にも足らない兵ではあるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...一握りもある太い綱に曳かれて徐々に前へ出てゆくのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...都合唯だ七軒の家が一握りの狭い処に建って...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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