...むかしこの一廓は桃の組といった組屋敷だった...
泉鏡花 「絵本の春」
...居眠り看守の一廓へ近づいて来た...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...それで僕ははじめて龜井戸の一廓なるものを知つた...
小穴隆一 「二つの繪」
...河縁に電気の機具でも製造していると思われるような一廓をつくった建物が...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...その一廓全体が罪悪と汚臭と不幸とでぷんぷん臭っていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...主婦はその一城一廓の主人だと...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...田甫へ出て外から見ると島原は只時代を帶びた地味な一廓であるに過ぎぬ...
長塚節 「菜の花」
...大弓場の裏の一廓(くわく)の料理屋のうち...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...職人下役の住居(すまい)になっている長屋の一廓へやってくると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...五間に十二間の長い一廓(かく)を遠巻きにして直接関係のない人々も群れていた...
本庄陸男 「石狩川」
...名実ともに都府となるのであろうこのきり拓(ひら)かれた一廓から...
本庄陸男 「石狩川」
...その柳の一廓はこの町の廓だ...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...澤山の十字架の立つてゐる一廓の地を圍んでゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...一族一廓をなして領主もないがしろな横暴を振舞っている...
吉川英治 「剣難女難」
...女ばかりな寮の一廓を荒くれ男の賭場同様にしても...
吉川英治 「剣難女難」
...北曲輪(きたぐるわ)の一廓(かく)に新たに造った住居を秀吉は見せてあるいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その一廓のうちで...
吉川英治 「親鸞」
...観音堂から田町の裏田圃(うらたんぼ)――向うを見ると吉原の一廓が宵の空に薄黒く浮いていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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