...そうでなかった事は一度もない...
芥川龍之介 「兄貴のような心持」
...自分たちは過去三年間、未嘗(いまだかつ)てこの中学の先生から諸君を以て遇(ぐう)せられた事は、一度もない...
芥川龍之介 「毛利先生」
...朝になって戸締りがはずれていた様なことは一度もないのですから」「そうです...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...彼がそれまでにこの時ほどの狡猾さを示したことは一度もないと私は思ったので...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...暑い日影の照ったことなどは殆ど一度もないと言って好い位であった...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...あの靴を造っておられた頃のことを仰しゃったことがまだ一度もないかね?」「ええ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...いまだかつてこれでやや満足だと思うようにかけた事は一度もないのだから...
寺田寅彦 「写生紀行」
...僕は嘘をついたことは一度もないんだのに……...
豊島与志雄 「反抗」
...今までただの一遍でも僕の云う事を聞いた事がないぜ」「幾度もあるよ」「なに一度もない」「昨日(きのう)も聞いてるじゃないか...
夏目漱石 「二百十日」
...矧(いわん)や朋輩同士で喧嘩をしたと云うことは只(ただ)の一度もない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...僕は揉まれるといふ経験が一度もないんだが...
牧野信一 「剥製」
...この時は万引きみたいではなはだきまりの悪いおもいをするが私の態度が明らかに間が抜けているとみえて警官を煩わすほどの事件を惹き起したことは幸いにまだ一度もない...
森於菟 「放心教授」
...そんなことは一度もないし...
山本周五郎 「季節のない街」
...負けたことは一度もない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...自分の記憶にあるような山や松の木を見出したことは一度もない...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...未だ曾(かつ)て一度もないのである...
夢野久作 「近世快人伝」
...引つ越し先の家を自分で見て決めたことは一度もない...
吉川英治 「折々の記」
...それがしはまだあなたを欺いたことなど一度もないつもりですが」「――ならば...
吉川英治 「三国志」
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