...まだ一度も過ちを犯さなかったという訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「第四の夫から」
...まして電車の通らない前には一度も通ったことはなかったであろう...
芥川龍之介 「本所両国」
...そこの校長は自分が一度も少年の時期を潜(くぐ)りぬけた経験を持たぬような鹿爪(しかつめ)らしい顔をして...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...これまでに一度も読んだこともなければ...
海野十三 「怪星ガン」
...ただの一度も僕の方を見ようとせず...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...中野さんは一度も喜代子の結婚について考えたことがなかった...
豊島与志雄 「叔父」
...昇進と利益との途中において一度も躓(つまず)かなかったのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...薩摩はそんな危急に瀕したことは一度もなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...一度も展いて見る事なく...
林芙美子 「大島行」
...Kがまだ一度も行ったことのない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...どういう閲歴を持つ人物か只の一度も説明しなかったが...
久生十蘭 「魔都」
...一度もおけいさんに手紙を書かなかったそうだね」「おけいがそんなことをいいましたか...
久生十蘭 「黄泉から」
...私は是(こ)れまで只(ただ)の一度も人の金を借りたことがない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...同じ組にキングが二枚あるカードなんて一度も見たことないぜ」「手違いだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...毎年相模湾の奥に回游して来るカツオやマグロが一度も来なかったと言われている(丸川久俊...
武者金吉 「地震なまず」
...ぼくはあいつを見限ったことは一度もない」「まさに彼女が不幸だったはずはないね...
山川方夫 「演技の果て」
...私の妻がまだ一度も行ったことのないこの村の釈迦堂へ...
横光利一 「夜の靴」
...自分から近づこうとしたことは一度もない...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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