...情夫(まぶ)――情夫(苦い顔して)が一度きり鼬(いたち)の道では...
泉鏡花 「薄紅梅」
...しかも一度きりでなく幾度も行つて見た...
エマ・ゴオルドマン 伊藤野枝訳 「子供の保護」
...僕が芥川をしんそこ憎い奴と思つたのはそれ一度きりである...
小穴隆一 「二つの繪」
...一生にこれが唯(たつた)一度きりであつた...
薄田泣菫 「茶話」
...たつた一度きり)握手をして貰つて...
薄田泣菫 「茶話」
...もつともギリシアの貴族たちがその一度きりの食事で...
薄田泣菫 「茶話」
...こんど一度きりですよ...
太宰治 「右大臣実朝」
...――たった一度きりの女なら...
太宰治 「虚構の春」
...だが嘘はただ一度きりで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...自分に興味のないものは一度きりで見ないで済むし...
寺田寅彦 「二科会展覧会雑感」
...もっともあとにもさきにもただ一度きり...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...けれど或は一度きりだったかも知れない...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...「誰だ? 店に來るひとかね?」「一度きりしか來ないのよ...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...そのとき一度きりで別れてしまえば...
火野葦平 「花と龍」
...その一度きりの日にさえ...
宮本百合子 「或る日」
...たった一度きり逢って...
三好十郎 「おりき」
...暫く前から各冊の終りに(これは一度きりしか読もうと思わぬ書物についての話であるが)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし「やなぎ屋」の客は殆んどが一度きりであった...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
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