...彼はさうやつて一巡するとまた元の位置へ戻つて来て「立ち撃ちの構へ――銃ツ」と...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...崩平(くえんたいら)という山を一巡すると湧出(わくで)山という山が見え出す...
高浜虚子 「別府温泉」
...たまに、學校へ人力車に乘つてやつて來て、祕書をしたがへ、校内を一巡する...
太宰治 「校長三代」
...都留(つる)五八氏の案内で一巡する...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...古いイメージのやうな破風の藁屋根の影を踏んで屋敷の周りを一巡すると...
津村信夫 「挿頭花」
...それで銀座を一巡する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それは盃(さかずき)が一巡するまでのことで...
山本周五郎 「花も刀も」
...私と一緒に地方版の編集をやっていた松石という男は、月末近くなると、茶褐色に変色したカンカン帽を持って、一巡する...
夢野久作 「呑仙士」
...緑地を一巡するのを見てゐたら...
吉川英治 「折々の記」
...一碗また一碗、お正客からおつめまで、一巡すると、やがて亭主の信長も、自服で一ぷくのみながら、客とともに四方山(よもやま)のはなしに交(ま)じる...
吉川英治 「新書太閤記」
...一巡すると、老人はまた、わら草履をはいて、「さ、こんどは、わしの住居(すまい)を見てくれい」と、二人を伴(ともな)って、外へ出た...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...踏むものが一巡するごとに...
吉行エイスケ 「女百貨店」
便利!手書き漢字入力検索