...恐らくは江戸の昔からあつた一塊の根生姜を感じるのを...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...突然吹きちぎられた濃霧の一塊(ひとかたまり)が彼れを包んだ...
有島武郎 「潮霧」
...同時に一塊(いっかい)の蛇肉を抓(つま)む...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...彼等は同時に一塊の鰻を挟む...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...一群集は容易に一塊となって服従する...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...階段の下で一塊になって「もう...
直木三十五 「南国太平記」
...広岡は、それを見もしないで「何をっ」と、叫んだ――そして、その瞬間、四人は、一塊になって、よろよろと、二三尺よろめくと、転んでしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...二人は武州の一塊の土民の出であって...
中里介山 「大菩薩峠」
...例のちゃんちゃん姿の三介(さんすけ)が砕けよと一塊(ひとかたま)りの石炭を竈(かまど)の中に投げ入れるのが見えた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私は学徒の一塊と出逢った...
原民喜 「夏の花」
...海岸には漁夫らしい男が一塊居た...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...椽側の隅に古く土に汚れた書籍が一塊りになつてゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...ひよろ長がな黒い雲の一塊が徐ろに動いて行くのを船の底ではないかしら...
牧野信一 「痴想」
...高縁の端に立って見渡す一塊の山野の眺めは...
横光利一 「旅愁」
...四一塊(かい)の大石や...
吉川英治 「三国志」
...一塊(ひとかけ)の炭火ほどでも...
吉川英治 「親鸞」
...一塊(ひとかけ)の粘土を毛の根にこすり...
吉川英治 「宮本武蔵」
...プーンと立登って来るフォルマリンの匂いを嗅ぎながら注意深く吐落した一塊りの痰を観察すると...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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