...彼の目は一塊(いっかい)の炭火(すみび)のように不断の熱を孕(はら)んでいる...
芥川龍之介 「或恋愛小説」
...その時私は全く一塊の物質に過ぎない...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...有頂天になった女は一塊の火の肉となってぶるぶる震えながら床の上にぶっ倒れていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...突然吹きちぎられた濃霧の一塊(ひとかたまり)が彼れを包んだ...
有島武郎 「潮霧」
...其の県と地球全体とを比較すれば広い畑と其の中の一塊の土塊(つちくれ)のやうなものだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...一塊になっている...
オイレンベルク Herbert Eulenberg 森鴎外訳 「女の決闘」
...いつのまにか自分の手は一塊の土くれをつかんでいた...
寺田寅彦 「柿の種」
...回転台の上へ一塊の陶土を載せる...
寺田寅彦 「空想日録」
...彼は子供達や中風(ちゅうぶう)の夫と一塊になって寝ている内儀(ないぎ)に声をかけられた...
富田常雄 「刺青」
...一塊(ひとかたま)りの堅牢体で...
夏目漱石 「創作家の態度」
...一塊(くわい)のボロ布(きれ)のやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...京の山科の地蔵堂で一塊の腐肉となって世を去った癩病やみ...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...麺麭屋に一塊のパンもなく...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...古びた十字架が一塊り林立してゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...大工とトビの連中が一塊(ひとかたま)りになって松岡にとびかかった...
本庄陸男 「石狩川」
...唯不気味な息づかいの荒々しさが一塊(ひとかたまり)となって...
牧野信一 「鬼涙村」
...唯不気味な息づかひの荒々しさが一塊となつて...
牧野信一 「鬼涙村」
...一塊(いっかい)の土を...
吉川英治 「私本太平記」
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