...私の土地解放は時代の思想に伴つて行つたもので将来漸次土地が解放される前兆とも見るべきで地主諸君は今日から自分の正しい力に依つて労働し――物質的技術的の働きに依つて自ら社会の一員としての真面目な一つの役目を分担する事に依つて生きて行くといふ事を考へられた方がよいと思ふ...
有島武郎 「狩太農場の解放」
...遠慮のない家族の一員として取り扱はれるやうになつた逸子の上にもその悩みは...
伊藤野枝 「惑ひ」
...中国船平靖号の一員として...
海野十三 「火薬船」
...後宮の一員として彼奴に仕えることでなく...
海野十三 「奇賊は支払う」
...吾々の存在の根拠たるこの神的愛に於て初めて吾々は団体の一員として活動することが出来る...
戸坂潤 「辞典」
...家族の一員としての隷属から...
戸坂潤 「社会時評」
...お延はついに社交上の一員として相当の分前(わけまえ)を取る事ができなかった...
夏目漱石 「明暗」
...僕がまだ人間の一員として社会に存在しているという確証を握る事ができるからです...
夏目漱石 「明暗」
...けっして英国人の奴婢(どひ)でない以上はこれくらいの見識は国民の一員として具(そな)えていなければならない上に...
夏目漱石 「私の個人主義」
...「右翼偏向・トロツキスト・ブロック」の一員として...
久生十蘭 「地底獣国」
...――人類の一員として...
牧野信一 「鏡地獄」
...勇敢なる日本国民の一員として...
牧野信一 「サクラの花びら」
...實現せしめざるを得ないまでに眞に根本的に彼等兒童をプロレタリアートの一員として成育せしめる事にこそあるのである...
槇本楠郎 「プロレタリア童謠の活用に關する覺書」
...その一員として列席しておいでになったのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかし家庭の一員としての女性ならば...
柳田国男 「木綿以前の事」
...滝口の武者の一員として...
吉川英治 「私本太平記」
...わしがまだ六波羅評定衆の一員として...
吉川英治 「私本太平記」
...光秀も奉行の一員として加わっていたので...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索