...そうめんを茹でる時に、分一入れることで麺がきれいに茹であがる...
...大さは倍して荒れたることも一入(ひとしほ)なり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...江戸時代の面影が半ば残っていて一入(ひとしお)なつかしいものがあった...
上村松園 「四条通附近」
...近頃一入感じている次第でございます...
上村松園 「昔尊く」
...一入(ひとしお)騒ぎが大きく見えた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...哀切一入(ひとしお)深きものがある...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...殊に其の男が鬼になった時の騒々しさ賑やかさは一入(ひとしお)で...
谷崎潤一郎 「幇間」
...空気が湿っていないためか、一入香りは高く、快く鼻の粘膜を刺戟する...
外村繁 「日を愛しむ」
...一入(ひとしお)哀悼に堪えないのである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...再び見る江戸否東京であるから一入(ひとしお)勇ましく旅行したが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...今日は一入(ひとしお)変である...
夏目漱石 「虞美人草」
...凄まじさも一入(ひとしお)です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「秋日和(あきびより)の庭は一入(ひとしお)の風情だろう...
野村胡堂 「礫心中」
...陽春二三月 楊柳斉作レ花春風一夜入二閨闥一楊花飄蕩落二南家一含レ情出レ戸脚無レ力 拾二得楊花一涙沾レ臆秋去春来双燕子 願銜二楊花一入二裏一灯の下に横座りになりながら...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...日本の國に居るよりも外に出て居る其人達の身には一入強く感ずるものである...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...病人の部屋を一入清潔にし...
福澤諭吉 「養生の心得」
...一入の一派が馬喰町...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...置物の工合なんど高雅に見えて一入(ひとしお)の趣きあるは書生上りの中川が嗜(たしなみ)に非(あら)ず...
村井弦斎 「食道楽」
...肌(はだえ)の美しさが一入(ひとしほ)際立つてくる...
柳宗悦 「和紙の教へ」
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